新型スイフト試乗レビュー!実車を見たら、まさかの内装品質に衝撃!!
2017/03/05
2017年1月に発売されたばかりの新型スイフトを試乗してきました。
まずは内外装デザインのレビューです。まさかの内装品質に驚きました!
新型スイフトの走りのレビューはこちら↓
スズキ・スイフトってどんな車?
スイフトはスズキのコンパクトカーです。2017年1月にフルモデルチェンジしました。
スイフトのサイズ
車格はBセグメントに属しますが、Bセグメントコンパクトカーの中では最小クラスです。ヴィッツ・フィット・デミオなどの国産コンパクトカーは全長3,950~4,100mm程ですが、スイフトの全長は3,840mmで日産・マーチ(3,825mm)に次ぐ小ささです。
ちなみにこの下のAセグメントには、「コンパクトカー最小クラス」の三菱・ミラージュとトヨタ・パッソ、「軽をそのまま大きくしただけ」のスズキ・ソリオとトヨタ・ルーミー/タンク(トール/ジャスティ)がいて、いずれも全長3,710mm以下です。
全幅は5ナンバーサイズギリギリの1,695mmなのは国産コンパクトカーでは一般的。国産コンパクトカーでこの枠から外れているのは、日本向けの車ではないスズキ・バレーノだけです。バレーノはインド製日本車ですし、サイズも日本向けだとは思えません。
スイフトはミラージュやパッソほど小さくはないけど、国産コンパクトカーの中では小さめというサイズ感です。
デザイン&スペック
内外装デザインにはツッコミどころが多すぎです。ハイブリッドシステムの搭載というトピックも実態はエセハイブリッド。その辺りは発表時の記事に詳しく書いているので、そちらをご覧ください。
デザインについては発表時に散々ツッコミましたので、ここでは実車を見ての品質、質感をレビューします。
エクステリアデザイン
エクステリアについては写真で見た感じとさほど印象は変わりません。コンパクトカーとしては全長が短めなので、切り詰めて箱に収めた感があります。軽自動車ほどではありませんが。
全長が短いことで伸びやかさが無いことを自覚しているからかは分かりませんが、ディーラーに置いてあったスイフトの模型はサイズが全長方向に引き延ばされていました。模型ではサイズが忠実でないことはよくあるみたいですが、実車と比較するまでもないほどにあからさまでした。「小さなクルマ、大きな未来。」とか言っている割には、大きく見せようとしているんだなぁとか思ってしまいました。
グレードによってグリルが異なるのは写真で見たほどインパクトはありませんでした。それよりも「XL」「XG」グレードで装備されないLEDヘッドランプの方がインパクトが大きくて、LEDヘッドランプでない下位グレードではダサい・安っぽい雰囲気になってしまいます。それを分かっていてか、カタログ中でマルチリフレクター式ヘッドランプを装備した写真は、最下位グレード「XG」を紹介するたった1枚だけ。あまり調べずに買ったら「顔こんなにダサいの?」ってなりそうです。
リアは想像以上にダサいです。あか抜けないというか、洗練を感じません。使っているパーツは悪くないのに、なんとも安っぽいんです。同クラスだと、ヴィッツなんかはもっと金かかってる感あるんですけどね。
バレーノほどリアがクソダサいとは思いませんが、フロントが結構カッコいい系のデザインになっているのにリアが合ってないなぁと思います。
馬鹿の一つ覚えのようにまたしてもリアドアハンドルが隠されているわけですが、質感はまるでダメです。形状が美しくありませんし、何より材質が悪すぎ!まさにプラスチック!という質感です。ハンドル部分を薄くて低質感丸出し。こんなことなら普通のドアハンドルにした方が遥かにマシですよ。いや、こうした方がコストカットになるとかかもしれません。それなら納得いきますね。
そして、ドアハンドルから後方にかけてのラインも同じくプラスチック感丸出し。これしばらく放っておくと色褪せてグレーになって、さらに安っぽくなるんじゃないですかね? しかもなんか見たことあるなぁと思ったら、
トヨタ・パッソと同じです。これもプラスチック。こんな変なプレート外せないかなぁと思ったんですが、外すことは想定してないので段差と穴が残るようです。
こんなので「この美しさが、ハイブリッド」とか言っているんですよ。
アホか! 美しくもなければハイブリッドでもないじゃないか。見方によっては「カッコ良い」はあっても、決して「美しい」ではありませんよこのクルマ。軽々しく美しいなんて言わないでいただきたい。
まぁ散々な評価をしましたが、「美しい」と言えるほど褒められないだけで、特別悪いわけではありません。フロントはちょいカッコ良く、リアはそれなり。そんな感じです。
インテリアデザイン
インテリアは意外なほどに好印象でした。
たしかに色んな車からデザインをパクっていますが、特筆すべきは質感の高さです。3代目スイフトの内装が安っぽいし全然カッコ良くなかったことからすると、超絶進化してますよ。
まず全体にまとまりがあって上質な雰囲気があります。安さを感じさせる要素があまり無いので、車内空間にはイイクルマ感が漂っています。この価格でこれを実現できたのは素晴らしい。
メーターデザインは特別さはありませんが、洗練されてスッキリした印象。中央のインフォメーションディスプレイの表示も美しく読み取りやすいですし、単純にカッコ良いです。
安っぽさの頂点を極めたアクア&ヴィッツのシフトレバーが存在するようなセグメントの中で、スイフトのシフトレバー周りはなかなか頑張っていました。握り心地もしっかりしていますし、ちゃんとシフトブーツが付いています。周りもパネルで覆われているので安っぽさはありません。
ステアリングのデザインや握り心地、スイッチの操作感も良好です。ただし最下位グレード「XG」ではステアリングがウレタンだったりスイッチが無くなったりして質がガクっと落ちます。
特に驚いたのがエアコン操作パネル周りです。ダイヤルの操作感や材質、表示のすべてがコンパクトカーで断トツに良いです。上質さがあります。しかもオートエアコン標準装備なので、下位グレードでも同等です。ここについては手放しで褒められるレベルでした。
国産コンパクトカーで内装がこのクラスに達しているのはマツダ・デミオだけ。
デミオの特に上位グレードでは内装の質がとんでもなく良いですからね。でもスイフトもいい線いってます。特にエアコン操作系についてはスイフトの方が上でしょうね。スイフトの内装がこんなレベルに昇格してくるとは思いませんでした。
まとめ
外観は予想通り「そんなに酷くないが、良くもない」といった感じでしたが、内装が驚くほどに上質で驚きました。自分が乗っているときに見えるのは内装ですからね。いくら車として良くできていても、アクアみたいに内装が酷いと悲しい気持ちになります。
次回は走りをレビューします。走りにも驚きがありましたよ!↓
スイフトのグレード&価格の解説はこちら↓