デミオのスポーツグレード「15MB」が面白い仕様で登場!スポルトじゃない理由とは?

     2015/10/05

demio-15MB

マツダ・デミオ(現行DJ型)に初の1.5Lガソリンエンジンモデル「15MB」が追加されました。

同時にロードスターに設定された新グレード「NR-A」と同様に、モータースポーツのベース車両を想定したグレードだそうです。スペックを見るとロードスターすらも脅かしそうな魅力的な内容になっています。

「スポルト」の設定が待ち遠しい!

マツダ・デミオってどんな車?

デミオはマツダのコンパクトカーです。国内ではヴィッツやフィットがライバルとなります。

国外では「Mazda 2」の名前で販売されています。Bセグメントに属しているので、輸入車ではフォルクスワーゲン・ポロBMWミニクーパー(ややプレミアム)などと同じクラスですね。ちなみにアメリカでは販売されていません。

新グレード「15MB」

今回新たに設定されたのは「15MB」というグレードで、10月22日発売です。現行デミオ(4代目)で初となる1.5Lガソリンエンジンを搭載しています。

先代までは通常グレードとして1.5Lと1.3Lがどちらもありましたが、現行では1.5Lの設定がありません。1.3Lの出来が良いことと、1.5Lディーゼルエンジンの設定があることから1.5Lは登場しないのかと思いましたが、どうやらスポーツグレード限定で設定していくみたいですね。

「15MB」という名前は「1.5L Motorsports Base」の略でしょう。

スペック

装備的にベースになっているのは135万円~の最下位グレード「13C」ですが、13CにはMTの設定がなく、車重や燃費の比較に妥当ではないので「13S」を入れました。

車種 マツダ・デミオ
(現行)
demio-s
マツダ・デミオ
(先代)
demio-3rd-2-s
マツダ・ロードスター
(現行)
ND-1-2-s
グレード 15MB 13S XD スポルト S
ボディ形状 5ドアハッチバック 2ドアオープン
定員 5名 2名
全長 4,060 mm 3,900 mm 3,915 mm
全幅 1,695 mm 1,735 mm
全高 1,500 mm 1,475 mm 1,235 mm
車重 1,000 kg 1,010 kg 1,080 kg 1,000 kg 990 kg
駆動方式 FF FR
トランスミッション 6MT 5MT 6MT 5MT 6MT
エンジン形式 直列4気筒
ガソリン
直列4気筒
ディーゼル
直列4気筒
ガソリン
排気量 1.5L
自然吸気
1.3L
自然吸気
1.5L
ディーゼル
1.5L
自然吸気
1.5L
自然吸気
最高出力 116ps / 6,000rpm 92ps / 6,000rpm 105ps / 4,000rpm 113ps / 6,000rpm 131ps / 7,000rpm
最大トルク 15.1kgm / 4,000rpm 12.3kgm / 4,000rpm 22.4kgm / 1,400-3,200rpm 14.2kgm / 4,000rpm 15.3kgm / 4,800rpm
フロントサス マクファーソンストラット式 ダブルウィッシュボーン式
リアサス トーションビーム式 マルチリンク式
燃費 19.2 km/L 21.8 km/L 30.0 km/L 17.2 km/L 17.2 km/L
価格 150 万円~ 146 万円~ 178 万円~ 169 万円~ 249 万円~

スペックで見る限り、アクセラに搭載される1.5Lガソリンエンジン(111ps/14.7kgm)より少し強化されていますが、最高出力はロードスターほどではありません。一方車重はかなり頑張っていて、1.5Lながら13Sより軽い1,000kgピッタリになっています。アクセラは1,280kgの2.0Lよりも1,240kgの1.5Lの方が走りの評判が良いですが、こっちはさらに240kgも軽いんです! これで面白くないはずがありません。車重と排気量だけで言えばロードスターとほぼ同じです。

こうして見ると15MBはかなり安い!と思って装備を見てみたんですが、ベースは最下位グレード「13C」なのでかなり省略されています。1.5Lエンジンであること以外はほぼ13Cと同一装備ですし、13Sではオプション装着できる「LEDヘッドランプ」「フルオートエアコン」「車線逸脱警報」なんかがオプションでも選べなくなります。オーディオ系も最小限でナビのオプション設定もありませんし、リアルームランプすらありません。

15MBはあくまでサーキット走行のベース車としての設定であって、快適装備が欲しいなら1.5Lは諦めて13S以上にするか、後述のスポルトを待ちましょう。

「スポルト」は?

デミオの最上位グレードはこれまで「スポルト」の名で設定されていました。現行デミオには現在設定されていませんが、今回1.5Lエンジン車が登場したことで、それに豪華装備を付けた「スポルト」の登場はほぼ確実となりました。

「15MB」と同時に、ロードスターでのモータースポーツグレード「NR-A」も発表されました。さらに1週間後には最上位グレード「RS」の投入も発表されました。

ロードスターRSとデミオスポルトは同時に登場するのかと思いましたが、デミオスポルトはしばらく待たないといけないようですね。

デミオとロードスターのグレード構成を比較

デミオ(ガソリンエンジン)とロードスターのグレード構成はそのまま一致しています。歴代デミオの流れに従えば、最上位となる全部入りスポーツグレードは「スポルト」の名で登場することでしょう。

内容 デミオ
demio-s
ロードスター
ND-1-2-s
さらに豪華装備

スポーツ走行装備
スポルト (未設定)
(予想価格 199 万円~)
RS
320 万円~
さらに豪華装備

レザーシート
13S L Package (1.3L)
172 万円~
S Leather Package
303 万円~
豪華装備 13S (1.3L)
146 万円~
S Special Package
270 万円~
基本装備

スポーツ走行装備
15MB (1.5L)
150 万円~
NR-A
265 万円~
基本装備 13C (1.3L)
135 万円~
S
249 万円~

※ ロードスターの価格は6MT。ATは11万円高。

下から見ていくと、「基本装備→豪華装備」はデミオ,ロードスターでそれぞれ+11万円,+21万円です。装備の内容が違うので直接比較はできませんが。さらにレザーシートになると、それぞれ+26万円,+33万円。やはり元の価格が高い分ロードスターの方が価格差が大きいですね。デミオは5人乗りなので使うレザーの面積は多そうなんですけどね。

一方、スポーツ走行装備については比較できません。ロードスターは1.5Lしかありませんが、デミオは1.3L→1.5Lになっています。デミオはほぼエンジン変更のみで+15万円、ロードスターは車高調やLSDの装備で+16万円です。

ロードスターのグレード解説はこちらの記事をご覧ください↓

デミオスポルトの仕様&価格予想

上の表を見ればスポルトの仕様はだいたい予想できますね。1.5Lになるので少なくとも「13S L Package」より15万円は高いでしょう。過去のデミオスポルトではエアロパーツや専用サスペンションも装備していたので同様の装備が付けられるでしょう。

先代では同一エンジンながら「15C」→「スポルト」で+31万円でした。これを単純計算すると172+15+31=218万円です。高いっ!! 格上「アクセラ」の中級グレード「15S」が192万円なのにですよ。

ライバルは日産・マーチ ニスモS」が1.5L自然吸気+5MTで182万円、トヨタ・アクア G G'sが1.5L自然吸気+モーター+CVTで238万円、ホンダ・フィット RSが1.5L自然吸気+6MTで193万円です。結構高いんですね。ハイブリッドのアクアはともかく、他は200万円を切っていますね。

デミオスポルトの予想価格は199万円と予想します!

まとめ

デミオに1.5Lエンジンを搭載しつつも車重を1,000kgに抑えたのは賞賛すべきです。デミオの軽快な走りがさらに際立つことでしょう。

一方で装備はオプション含めかなり限定されてしまうので、サーキット以外の日常では希望通りの内容に出来ない可能性が高いです。「スポルト」の設定を待つことになりますが、「15MB」のオプション選択範囲がもっと広いと良かったですね。

ちなみにデミオは当サイトのベストオブセグメント(Bセグメント)に選出されています。

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