新型パッソとヴィッツを比較 デザイン編。片方は軽じゃないか?

     2016/08/12

passo-front-cut

4月に新型パッソが発売されましたね。6年ぶりのフルモデルチェンジです。

同じくトヨタで1サイズ上のヴィッツと比較してみましょう。まずはデザインから。

車の成り立ちの差をありありと感じさせられましたよ。

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新型パッソ ― トヨタ最小

トヨタ・パッソはトヨタのラインナップで最小のコンパクトカーです。

トヨタグループのダイハツを除けば、トヨタ自身には軽自動車がありません。普通車(正確には登録車)で最小ということです。つまり軽ではない最小サイズということになります。

一方のヴィッツは日本で人気のオーソドックスなコンパクトカークラスです。ホンダ・フィット,マツダ・デミオ,日産・マーチが同じサイズに属します。

現行のヴィッツは3代目で、登場は2010年です。モデルサイクルは6年程度なので、今買うとヴィッツはモデル末期ですね。ただ、4代目の発売は2018年頃になるそうです。

パッソの売り

パッソの売りはコンパクトな車体と(軽に比べて)余裕のある走りです。

車体が小さければ取り回しやすく狭い道や駐車が楽ですが、軽になると排気量に制限がかかって走りがかなり落ちます。軽だと高速道路がキツいのはもちろん、流れの速い国道でも周りに置いていかれます。

パッソは軽より少しだけ大きい車体でありながら、軽より余裕のある1.0Lのエンジンを搭載しています。そこがメリットです。

パッソはトヨタ車だけどトヨタ製じゃない!

パッソは確かにトヨタ車ですが、生産はトヨタではありません。生産するのはグループ会社のダイハツです。もっと言えばトヨタがやったのは企画やマーケティングの部分で、設計も開発もダイハツです。

つまり、トヨタのエンブレムはついていますが、実質ダイハツ車ということです。グループ会社なので大きな差はありませんが、ダイハツはほぼ軽自動車だけを作っている会社。

ハッキリ言ってしまえば、普通車の技術でさらに小さな車を作ったのではなく、軽自動車の技術で大きめの車を作ったということです。そこ重要ですよ!

色んな意味でトヨタや普通車のクオリティを求めてはいけません。あくまで軽自動車の延長で作られています。ちょうどスズキがワゴンRを大きくしただけの普通車「ソリオ」を売っているのと同じ立ち位置です。

フロントデザイン

パッソ(右がMODA)

パッソ(右がMODA)

新型パッソには2種類のフロントフェイスがあります。通常仕様が左側で、右側は「MODA」(モーダ)という別デザインになっています。中身はほぼ同じですが、全長はMODAの方が10mmだけ長いです。

同じような装備で比べれば価格差はありませんが、通常フェイスには装備を削ったグレードがあるのでスタート価格が安いです。

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ほーら比べてご覧なさい。トヨタ・パッソじゃなくてダイハツ・パッソだということが伝わるでしょう? 下2台はダイハツ車ですよ。標準パッソとムーヴはまだ違いがありますが、パッソMODAとキャストは似過ぎです。デザインに工夫はないんでしょうか。キャストの時点でハスラーのパクリ感がムンムンとしてたのに、それをさらに普通車に引き延ばすとは。

ボディ全体で見ると、軽自動車枠に入れるために直方体になってる軽2台に比べれば、幅も長さも多少の余裕が見られますね。あくまで軽と比べれば、のレベルですが。

ヴィッツ

ヴィッツ

ヴィッツは中庸的なコンパクトカーデザインです。明らかに女性ウケを狙った感のあるパッソと違って、ヴィッツは男性的なデザインです。

奥様しか乗らないセカンドカーならパッソや軽のデザインでも良いでしょうが、旦那さんも乗るならヴィッツの方が良さそうに思います。

ちなみにパッソMODAはルーフ部が黒塗装固定のツートーンカラー(ボディカラーに黒は無い)です。ルーフの色替えって、ミニクーパーの再現でもしたいんでしょうか。それはダイハツ・ミラジーノがもっとあからさまにやってたから今さら……。

ピラーも黒に塗るのはアウディ・A1と同じですが、Cピラーの一部だけ色を残すのはシトロエン・DS3と同じ手法。

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前倒しBピラーはすでにアルファードでパクってオマージュしてましたからね。今さらですねー。

リアデザイン

新型パッソ

新型パッソ

リアは普通ですね。フツウです。カッコ良さもなければ可愛らしさも無い。無味乾燥。若干の可愛らしさを表現できていた先代の方がだいぶマシです。

MODAはフロントは大きく違いますが、リアはほぼ同じです。違いはテールランプがクリアになるのとバンパーに無塗装域ができることくらい。誰も気づきません。

ヴィッツ

ヴィッツ

ヴィッツも特別良いとは思いませんが、フロントと同じくやや男性的なデザイン。パッソと見比べると疾走感がありますよね。ヴィッツは郊外を60キロで走ってそうなイメージですが、パッソはコンビニからトロトロ出てきて加速してくれないイメージ。イメージですよイメージ。

インテリアデザイン

パッソ

パッソ

 

ヴィッツ

ヴィッツ

インテリアはどっこいどっこいなので多くは述べません。質感は若干ヴィッツのが上です。インテリアで見てもパッソはやっぱり軽自動車の延長。ダサいです。どっちもね。

パッソの公式サイトにはインパネの全体写真がありません。どんだけ自信ないんだよ! プリウスなんかはインテリアページのトップに出てくるんですけどね。エクステリアのページの360度ビューにひっそりとあるだけです。ヴィッツも目立たない所に1枚あるだけでした。

ダイハツ・キャスト

ダイハツ・キャスト

パッソのインテリアパーツはダイハツ車と共用しているものも多いです。そりゃ軽自動車な雰囲気にもなりますわな。ステアリングなんて違いはエンブレムだけ。トヨタもダイハツも外周が楕円で良かったね!

パッソMODAはインテリアの一部がメッキ加工になります。取って付けた感じにはなりますが、多少華やかさは出るでしょうね。ダサいものにパーツをゴテゴテつけても余計ごちゃごちゃするだけとの考えもありますが。

まとめ

ヴィッツのデザインも褒めるほどいいわけじゃありませんが、この価格帯としては平均点以上だと思います。

一方パッソはやはり太った軽かと思わずにはいられません。あくまでライバルは軽自動車であって、普通車と戦えるレベルには達していませんね。ヴィッツじゃなくパッソを選ぶ理由が「最近発売されたこと」以外に見つかりません。少なくともデザインの面では。

次はサイズ比較,エンジン比較です↓

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