欧州カーオブザイヤー2016を大胆予想!EV?FCV?それとも…?
2017/02/14
ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー 2016のノミネート40台が発表されました。ここから受賞車を予想しようと思います!
目次
過去の受賞車
2015年はフォルクスワーゲン・パサートが受賞しました。
2014年はプジョー・308が受賞しました。
日本車では、1993年に日産マイクラ(日本名マイクラ)が初受賞。2000年にトヨタ・ヤリス(日本名ヴィッツ)、2005年にトヨタ・プリウス(2代目)が受賞し、2011年には日産・リーフが電気自動車初の受賞をしました。
候補一覧
40台もあるので、受賞予想にスキップしても構いません。
日本車
日本車は全ノミネートの4分の1にあたる10台がノミネートされました。
最多はマツダの3車種。ホンダとスバルは2車種ずつで続きます。日産ブランドは(インフィニティはあるものの)ノミネート無し。昨年2台ノミネートされたレクサスも今回はありませんでした。
- マツダ・デミオ
- マツダ・CX-3
- マツダ・ロードスター
- ホンダ・ヴェゼル
- ホンダ・フィット
- スバル・レヴォーグ
- スバル・レガシィ・アウトバック
- スズキ・ビターラ(コンパクトSUV)
- インフィニティ・Q30(プレミアムコンパクト)
- トヨタ・ミライ(量産型として世界初のセダン型 燃料電池 車)
ドイツ車
アウディとメルセデス(AMG含む)が3台ずつですね。
- アウディ・A4
- アウディ・Q7
- アウディ・R8
- BMW・7シリーズ
- BMW・X1
- マクラーレン・570S
- メルセデスAMG・GT
- メルセデスベンツ・GLC
- メルセデスベンツ・GLE
- オペル・アストラ
- オペル・カール
- フォルクスワーゲン・トゥーラン
フランス車
フランス車はルノーのみのノミネートでした。プジョー・シトロエンは残念ですね。
- ルノー・エスパス
- ルノー・カジャール
- ルノー・タリスマン
イタリア車
先日発表されたばかりのアルファロメオ・ジュリアが早速ノミネートされましたね。フェラーリは458イタリアの改良型である488GTBがノミネートされました。フィアットの新型セダン「エーゲ」も入っていますね。
- アルファロメオ・ジュリア
- フェラーリ・488GTB
- フィアット・エーゲ
イギリス車
ジャガーはセダンのXEとXFがノミネートされました。今年9月のワールドプレミアが予想されるパフォーマンス・クロスオーバー「F-PACE」が入るかと思いましたが、入りませんでしたね。タイミングの問題なのか、単に落ちただけなのか。
- ジャガー・XE
- ジャガー・XF
- レンジローバー・スポーツ
スウェーデン車
ボルボのフラッグシップSUV「XC90」は、アメリカ市場で最も売れているボルボ車だそうです。新型はプラグインハイブリッド仕様が用意されたことがトピックですね。
- ボルボ・XC90
チェコ車
シュコダは日本ではなじみが薄いですが、チェコ最大の自動車メーカーです。パリに旅行したときはシュコダの車をたくさん見ましたね。
- シュコダ・スペルブ
アメリカ車
アメ車ではフォード2車種と、テスラの新型EV「モデルX」がノミネートされました。テスラの3車種目となるモデルXは、ガルウイングをもつSUVで、年内の発売を予定しています。
- フォード・マスタング
- フォード・S-MAX/ギャラクシー
- テスラ・モデルX
中国車・韓国車
- ヒュンダイ・ツーソン
- キア・オプティマ
- キア・ソレント
- サンヨン・チボリ
欧州カーオブザイヤー受賞車を大胆予想!
ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーの受賞車をノミネート40台から予想してみました。
日本車
トヨタ・ミライ
初の燃料電池車での受賞という可能性はあります。テスラ程の影響力はなかった日産・リーフが電気自動車で初の受賞をしていることから、ありえなくはないと思います。
ただ、世界初の量産燃料電池車というわけではない、2代目プリウスほど売れているわけではない(というか生産が追いついていない)、日本国外ではさほど燃料電池車に対する期待感が高くないという理由で、ノミネートに留まると思います。
マツダ・ロードスター
今年5月に発売した、4代目となるマツダ・ロードスター(欧州名MX-5)。非常に完成度の高いライトウェイトオープンスポーツはカーオブザイヤーの称号にも相応しいと思います(新型ロードスター試乗記もご覧ください)。しかもマツダはヨーロッパでの評価が非常に高いです。(参考:アメリカではデミオを売らない!マツダが北米で売上を伸ばす2つの戦略とは?)
しかし、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーでは過去52回の歴史の中でスポーツカーの受賞は、1978年にポルシェ・928が唯一受賞したのみです。受賞車のほとんどはセダン(&ステーションワゴン)、コンパクト、ハッチバックのいずれかです。
ロードスターが受賞できる可能性はかなり低いですが、もし受賞すればスポーツカー28年ぶりの快挙となるので期待したいですね。
他は?
マツダ・デミオ/CX-3(CX-3はデミオベース)なら可能性ありそうですが、他は厳しいでしょうね……。
アメリカ車
車の影響力からすると、テスラ・モデルXは有力ですが、すでに2011年と2012年に電気自動車がカーオブザイヤーを受賞しているので、「また電気自動車かよ」というのは避けられるでしょうね。
中国車・韓国車
皆まで言うまい。略。
欧州車
アルファロメオ・ジュリア
復活した歴史ある車名、プレミアムブランドへの大きな一歩となるフラッグシップセダン、フェラーリ製V6エンジンの搭載、アルファロメオのエンブレム変更と、話題性では他を圧倒するものがあると思います。
フェラーリの488GTBはスポーツカーなのでマツダ・ロードスターと同じく受賞は厳しいでしょうが、ジュリアは(高価とはいえ)セダンなので可能性が十分あります。現在発表されているのはフェラーリ製エンジンの仕様のみですが、より安価な仕様が出ることは確実です。
有力候補の一つと言えるでしょう。
シュコダ・スペルブ
チェコ最大の自動車メーカー「シュコダ」は、まだヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーの受賞経験がありません。同社の最上級セダン「スペルブ」が初の栄冠を獲得する可能性もあると思います。
ただ、(シュコダにとって)残念なことに、プラットフォームを共有するフォルクスワーゲン・パサートが2015年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いてしまいました。シュコダはフォルクスワーゲングループの一員であり、同じグループから同じプラットフォームの車を連続受賞させるとは思えないので、今回の受賞は無いでしょうね。
ボルボ・XC90
ボルボのフラッグシップSUVである新型XC90は、欧州車でさかんに行われているエンジンのダウンサイジングを一気に推し進め、直列4気筒エンジンのみとなりました。先代のラインナップにあった6気筒,8気筒は廃止されました。その代わりなのか、トップモデルには2Lエンジンにターボチャージャーとスーパーチャージャーの両方を搭載(ツインチャージャー)して、パワーを犠牲にせずに燃費を向上させています。
XC90のプラットフォーム「SPA」は様々なパワートレインに対応できることが特徴の一つになっていて、実際XC90ではガソリンとディーゼルの他に、プラグインハイブリッド(エンジン+モーターのハイブリッドに、電源プラグからの給電に対応したもの)も用意されています。
SPA自体はEV(電気自動車)にも適用可能なので、EV版のXC90が登場する可能性もあります。
環境への影響を重視するヨーロッパでは、「ダウンサイジング」「プラグインハイブリッド」「EV」のいずれにも対応した車は高評価を得るのではないでしょうか。
ということで、「大本命はボルボ・XC90」を結論としたいと思います。