フィアット500&500C試乗記!エクステリア・インテリア編

     2015/08/03

500-side

新型が発表されたばかりのフィアット・500。先日3度に渡って フィアット・500 と フィアット・500C(キャンバストップ) に試乗する機会があったので試乗記にしたいと思います。新型も早く乗ってみたいですね。

個人的にはセカンドカーの最有力候補です。いつ買うか分かりませんが。

長くなってしまったので4回に分けました。

今回はエクステリア,インテリア,オーディオなどをレビューします。

フィアット・500とミニクーパー徹底比較もご覧くださいね。

フィアット500のラインナップ

フィアット500は主に3種類のラインナップになっています。

500
500-1
500S
official-500S
500C
500C-open
種類 ベーシック スポーツ キャンバストップ
エンジン 1.2L 直4 NA
0.9L 直2 ターボ
0.9L 直2 ターボ  1.2L 直4 NA
0.9L 直2 ターボ
トランスミッション 5AT [デュアロジック] 5MT 5AT [デュアロジック]
価格 200万円~ 232万円~ 251万円~

5AT [デュアロジック]は、MTと同じ構造を持つ自動変速機です。一般的なトルクコンバーター式ATとは感覚がかなり異なるので、後ほどレビューします。

エクステリア

フィアット500は、フィアット NUOVA 500のリバイバルで作られた車です。

Fiat_nuova_500

フィアット・NUOVA 500

同じくリバイバルされた車では、BMW・ミニクーパー と VW・ザ・ビートル(先代はニュービートル)が有名ですね。

元になったモデルを再現しようにも、現代の衝突安全基準やユーザーの要求、他社種とのプラットフォーム共有などの事情で再現しきれないところも多くあります。どこの車かは言いませんが、世代を追うごとにどんどんでかくなっていく車もありますね。

mini-size2

右端が原型。左3台がリバイバル。

 

リバイバル企画で作られたフィアット・500は、上のリバイバル車の右から2番目よりも小さいサイズを維持しています。先日発表されたモデルチェンジでも外形サイズは一切変更されませんでした。リバイバルに限らず世代を追ってどんどん大きくなる車がほとんどな中で、このコンパクトさを維持しているのは賞賛に値すると思います。

500-rear

スペック上のサイズだけでなく、ルーフラインも結構絞り込んでいて美しいですね。

日本仕様の難点

日本仕様に限った問題として、ナンバープレート周りのデザインがあります。明らかにヨーロッパナンバー用のサイズでデザインされているので、日本のナンバープレートだと中途半端に隙間ができます。

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フロントはかなり顕著ですよね。横方向に入っているシルバーのバーがナンバーに隠れるデザインなのに、日本だと完全に途切れてしまって不格好です。

500-rear-number

リアはリアでナンバープレートを固定するボルト穴が空いていて、それをふさぐ黒のキャップがついています。せめてボディ同色に塗装してから取り付けるくらいの手間をかけようよ、オシャレが売りの車なんだから。

500-euro-number3

ユーロナンバーを重ねづけして隠すという手もありますが、一般にはユーロナンバーの評価は非常に低いですね。むしろカッコ悪いという意見も。まぁ純日本車にユーロナンバーを付けるのがかなーりカッコ悪いのには同意します。(フィットに付けるタイプRバッジとか、プリウスにレクサスのエンブレムとかと同類ですね)

リアはキャップをボディ同色に塗ればいいとして、フロントは困ったものですねぇ。

インテリア

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イタリアンなおしゃれさですね。さすがにNUOVA 500の超絶シンプルな内装は現代では通用しませんが、メーター周りはなかなか良い感じに再現していますね。

nuova500-meter

NUOVA 500

500-meter

500のメーター

 

丸形単眼メーターは似合っていて良いと思います。クラシカルでありながら中央部は液晶になっていて必要な情報(時計や燃費など)が表示されます。イルミが白じゃなく赤なのも素晴らしい。

エアコンなどのスイッチ類のデザインは悪くはありませんが、高級感は皆無です。ボタンの操作感もさほど良くはありません。

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パワーウインドウの操作ボタンは変わった場所にあります。

3代目までセンターコンソールに操作スイッチがあったマツダ・ロードスターも、4代目にしてドア内張りに移動してしまったので、中央部に操作ボタンがあるのはかなり珍しいと思います。500は新型でも場所は変わってなさそうですね。

オーディオ or ナビ

500-interior-2

フィアット500にはビルドインのオーディオが入っています。デザインは悪くないんですが、ナビを取り付けるオプションはありません。ナビを取り付けるにはダッシュボードの上に乗せるタイプにするか、社外ナビキットを使う必要があります。下の写真は社外ナビキットを使った例です。

 

ナビを純正でビルドインできない輸入車にとって社外ナビキットはとてもありがたいですが、車種によっては高額になりやすいのが難点です。500の場合エアコンの経路を変更して別途吹き出し口を設置することになるので、どうしてもキット価格も工賃も高くなってしまいます。

私の乗っているアルファロメオ・ジュリエッタは純正オプションでナビが取り付け可能でしたが、純正オプションとは別のメーカーのナビを使いたかったので社外キットを使いました。私が使ったキットはクオリティも高く、説明書も分かりやすかったので良かったんですが、キットを作るメーカーによって品質がまちまちなので、すでに使っている人がいないと不安でもありますね。

フロントシート

500-interior-3

フロントシートの座り心地はさほど悪くはありませんが、ホールド性はいまいち。車の性格が(アバルト版はともかく)スポーツではないので仕方ないというか あえて なのでしょう。

シートのリクライニングはダイヤル式です。細かい調整ができるのが利点ですが、疲れて休憩したいなーって時にレバーを引けばパタッと倒せる日本車のシートに慣れていると不便に感じるかもしれません。ちなみに今私が乗っている車はパワーシート付きなので楽には楽なんですが、倒すのに時間がかかるし、エンジン掛けてないときだと動かなかったり、動いても(乗車した直後やエンジン切った直後は動かせる)バッテリー消費が気になったりと一長一短です。

ヘッドレストは丸くておしゃれなんですが固いです。ヘッドレストに頭を乗せて運転する人は不快かもしれません。助手席は簡易枕などを付けた方がいいと思います。

リアシート

500-rear-seat

車体サイズの割に思ったほど狭くありませんでした。気になるだろうと思った天井高も私(165cm)の頭は当たりませんでした。前後も広くはありませんが、2+2のスポーツカーの後部座席に比べたら全然問題ありません。長距離はあまり乗りたくはありませんが、1時間以内なら大丈夫ですね。

500-side

ただ、ドアはあまり後方に長くないので、前シートを倒してもやや乗り込みづらいです。ここは実用性よりデザインをとったのでしょう。フィアット500の性格的にはそれで正解です。

ヘッドレストはフロントシートと同じく固いです。写真だとやたら低い位置にありますが、ちゃんと上に伸ばせるので安心してください。

トランク

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500のトランクは日本の軽トールワゴン(タントやN-BOXなど)と同じ様な床面サイズです。ただ、直方体の軽自動車と違ってリアハッチが斜めなので上方が狭く体積はあまり大きくありません。

500-trank

リアシートを倒せば結構広くなるので、2人乗車なら結構な荷物が載せられますね。

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500はリアハッチが大きく開くので荷物は載せやすいですね。リアハッチを閉めるときは取っ手ではなく紐なのは「実用よりおしゃれ」を貫いていていいんですが、リアハッチの内張りがかなり安っぽい素材なのが気になります。閉めたら車内から見えないとはいえ、もう一歩、という感じがしました。

 

500C-trunk

キャンバストップ仕様の500Cは、幌が後部まで開いてくるのでトランクは専用形状になっています。

500C-open

幌を全開にしているときはトランクが開けられません。幌は無段階で開閉できるので、少し閉めてあげるとトランクにアクセスできるようになります。

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500Cで二人乗車の場合、リアウインドウを残した半開けにすればトランクへのアクセスには支障がありません。

まとめ

エクステリア,インテリア,使い勝手のいずれも「実用性よりデザイン」「おしゃれかどうか」に集約されると思います。

この車をおしゃれと感じる人は多少の不便は我慢できるでしょうが、軽トールワゴンのような実用性最優先の乗り物からの乗り換えだと細かいところがいろいろ気になってしまうかもしれません。

現行のチンクもいいですが、新型500も発表されましたし、もうすぐ日本で発売されるSUV「500X」なんかも気になるところですね。

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