ブランドランキングでトヨタが1位を取るワケ

     2015/07/03

logosイギリスの調査会社「ミルウォード・ブラウン」が発表した自動車ブランドランキングで、トヨタが第1位に選ばれたそうだ。

トヨタ、自動車ブランドランキングで第1位…英調査

世界の200万人以上から聞き取り調査を実施し、上位100ブランドを選び出すこのランキング。トヨタがブランドランキングので1位を取るのは、過去10回で8度目だそうだ。

………トヨタばっかちょっと取りすぎじゃない?

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トヨタがなぜ1位になるか?

理由は単純です。売れているから。世界中の人にバランスよく調査を行ったら、世界最大の自動車メーカーが上位に入ってくるのは至極当然のことだと思います。

世界の最大自動車市場、日本・アメリカ・ヨーロッパにおける各自動車メーカーの販売状況はどうなっているのでしょうか?

日本での状況

日本では圧倒的に日本車が売れています。当たり前ですよね。最近は輸入車の割合が増えてきた(参考:13年度の輸入車シェア、10.6%と過去最高)とはいっても、9割は日本車です。10%の輸入車のうち、約7割はヨーロッパ車。1割は日本車の逆輸入です。

つまり、日本ではアメリカ車が売れていません

街中でもBMW、アウディ、VWはよく見ますが、アメリカ車はシボレーやフォードのスポーツカーくらいであまり頻繁に見ることはありませんよね。

アメリカでの状況

一方アメリカでは、アメリカ車が約45%、日本車が約35%で合わせて8割を占めています。ヨーロッパ車のシェアは10%しかありません。

つまり、アメリカではヨーロッパ車が売れていません

 

結局、アメリカ車とヨーロッパ車は苦手とする市場があるわけです。一方日本車は、いずれの市場でも一定のシェアを持っており、特にアメリカでは本国アメリカ車に拮抗するほどのシェアになっています。

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なんで苦手な市場ができるのか?

アメリカでは、どこまでもまっすぐな道を長距離移動することが多いので、いかにラクに走れるかに重点が置かれています。アメリカンバイクなんかは顕著ですよね。まっすぐ走るための乗り物。だからAT車で操舵がまったりした車が売れます。大型トレーラーを追い越す必要があるので、余裕がある大排気量車になります。土地には余裕があるのでコンパクトな車よりも、大きな車やピックアップトラックが好まれます。

ヨーロッパでは、高速域でも再加速や操舵がしっかりしている車が好まれます。石畳のような特殊路面があるので、足回りも重視されます。多くの人が走りに真剣なので、まったり快適なことよりも基本性能の高さが重視されます。さらにダウンサイジングターボ(参考:猫も杓子もボクスターもダウンサイジングする悲しい理由)に代表されるように、低燃費で高出力である必要があります。

日本での交通事情は比較的ヨーロッパに近いですが、速度域が低いことと渋滞が多いことからハイブリッドカーが売れたり、道が狭いことからコンパクトカーが選ばれるといった違った事情もあります。

それぞれ需要が違うわけですよ。で、自動車メーカーは本国で売れる車を作る。そのまま他の国に持っていったらうまくいきませんよね。

日本車が売れるワケ

日本車が強いのは、現地に合わせた車作りがうまいからでしょう。ヨーロッパではほぼそのままでも売れますが、アメリカでは排気量と車体サイズを拡大してシェアを取っていきました。もちろん戦略的な価格だったということもあるでしょう。日本に入ってくる輸入車は、どれも基本的に現地の車をそのまま持ってきています。日本のために別のエンジンを用意しましたなんて聞いたことありませんよね。

今さら現地に合わせた車作りをしようにも、この不況の時代に過去に失敗している市場へそれほど大きな投資ができるとは思えません。そこにお金をかけるなら、確実に売り上げを伸ばせる市場に投資するでしょう。

今回の調査結果が意味するもの

このランキングは、世界中の人に調査した結果をまとめたものです。日本で調査すればアメリカの自動車メーカーを挙げる人はほとんどいませんし、アメリカで調査すれば欧州メーカーがそうなるでしょう。でも日本メーカーはどこでも名前が挙がります。「世界最大の自動車メーカーは、苦手市場のない自動車メーカー」だと言えるでしょう。

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