アルファロメオ初のSUV「ステルヴィオ」発表!デザイン&価格&日本発売予定を詳細解説
ついにアルファロメオ初のSUVが発表されました! その名も「ステルヴィオ」。SUV最速の称号を引っさげて、華麗に世界初公開!……あれ、でも外も中もジュリアそのまんまじゃないか?
デザイン、価格、スペック、それに日本発売予定についてまとめました。
目次
アルファロメオ初のSUV「ステルヴィオ」
アルファロメオ初のSUV「ステルヴィオ」は、高級セダン「アルファロメオ・ジュリア」に続く新型モデルです。世界的にSUVが大人気なので、アルファロメオもその市場に参入するというわけですね。
ジュリアがプレミアムスポーツセダンだったのと同様に、ステルヴィオも高級SUVとして発売されます。
アルファロメオからのSUV登場は事前に発表されていたことなので、過去にはスパイショットが撮られたり、CGが流出したり(たぶん偽物)もしましたが、ついに正式に実車が発表されたというわけです。
エクステリアデザイン
フロント ― ジュリアとそっくり!?
フロントデザインは驚くほどジュリアに似ています。
比べてみましょう。
もちろん細かく見れば違う部分はたくさんありますが、全体の印象が同じです。まるでマツダのようです。メーカー全体で似たようなデザインにするのはヨーロッパの多くの自動車メーカーに共通することですが、これはやり過ぎです。デザインで評価されているアルファロメオだけに余計に残念です。SUVならもっとSUVらしいデザインにして欲しかった。ステルヴィオのニセ流出CGすらも当たらずも遠からずになってしまっています。
リア ― ジュリエッタとそっくり!?
リアもまさかの同じ流れです。ジュリエッタのリアに、ジュリアのテールランプを当てはめたらほぼ完成するようなデザイン。しかもハッチの途中に謎の段差があったりして、ジュリエッタのような美しく完成されたデザインにはなっていません。ちょっと残念です。
SUVという美しくしづらいジャンルの中で苦心した結果でしょうね。そもそもリアが美しいSUVなんて見たことがありません。カイエンや新型マツダ・CX-5、トヨタ・C-HRしかり、アウディやBMWだって似たようなデザインです。
ハッチバックの車高を上げただけ、セダンを縦に伸ばしただけ、ボテボテ重たいデザイン、ガンダム…SUVに美しいという言葉は当てはめられないのでしょうかね。
サイド
サイドもジュリアにかなり似ています。
フェンダー後部のダクトこそ無いものの、ドアハンドル下を流れるプレスラインやドアウインドウ&ピラーのデザイン、サイドミラーもそっくりです。
フェンダーアーチが無意味に黒くなってなくて良かったです。悪路を走るわけでも無い(走破能力のない車種)のに無塗装なフェンダーは単にダサいだけだと思います。
インテリアデザイン
内装も驚くほどジュリアにそっくりです。まるで間違い探しのよう。分かりやすいところでメーター上のダッシュボードの盛り上がりがあるかどうかくらい。専用デザインにする気はまるで無かったのでしょうね。
2013年発売のミッドシップスポーツカー「4C」が専用内装だったので期待したんですが、ジュリアとステルヴィオはMiToとジュリエッタ以上にそっくりでした。
スペック & 予想価格
部分的にですが、スペックも発表されました。トップグレードは他のアルファロメオと同じくQV(クアドリフォリオ・ヴェルデ)の名が与えられます。
比較用にポルシェ・マカンも載せました。カイエンの弟分となる中型の高性能SUVです。
アルファロメオ ステルヴィオTi |
アルファロメオ ステルヴィオQV |
ポルシェ マカン ターボ |
|
---|---|---|---|
全長 | 4,680mm | 4,699mm | |
全幅 | 2,160mm (ミラー含む) | 1,925mm | |
全高 | 1,650mm | 1,625mm | |
駆動方式 | FF? | 4WD | 4WD |
エンジン | 直列4気筒 | V型6気筒 | V型6気筒 |
排気量 | 2.0L ガソリンターボ | 2.9L ガソリンターボ | 3.6L ガソリン |
最高出力 | 280ps (276bhp) |
510ps (503bhp) |
400ps |
最大トルク | 40.8kgm | 61.2kgm | 56.1kgm |
トランスミッション | 8速AT | 7速DCT | |
0-100km/h加速 | - | 3.9秒 | 4.8秒 |
最高速度 | - | 285 km/h | 266 km/h |
国内価格 | 700万円 (予想) | 1,300万円 (予想) | 1,066万円 |
ステルヴィオQVは、2.9Lターボで510馬力。SUVとしては破格の高性能です。上にはポルシェ・カイエンのトップグレード「カイエン ターボS」が570馬力・2,200万円というのもありますが、車重が軽い分ステルヴィオQVの方が速いのでしょう。ドイツ・ニュルブルクリンクでSUV最速タイムをたたき出したとのこと。
ちなみにステルヴィオQVのエンジンは、ジュリアQVと同じものを使うようです。同じエンジン+SUVの車体なのに、0-100km/h加速が同じ3.9秒というのが驚きです! 車体サイズは一回り大きいのに、ジュリアQVと同じレベルの軽さ・空気抵抗なのでしょうね。コレ、かなりスゴいことですよ!
予想価格
情報が錯綜していますが、どうやら正式な価格は発表されていないようです。
ライバルとなる、BMW・X3、アウディ・Q5、ポルシェ・マカンあたりの価格帯、それにアルファロメオ・ジュリアの価格から予想すると、ベースモデルは700万円、トップグレード「QV」で1,300万円程度になると予想されます。日本で発売されたとしたら、の話ですけどね。
日本発売は?
気になるのが、ステルヴィオが日本で発売するのかということです。結論から言えば、いずれは発売するだろうが、本国より1~2年は遅れそうだと思います。
まず今年5月にイタリアで発売されている「ジュリア」について日本発売に関する情報が今のところほとんどありません。日本に導入自体はするようですが、販売開始2017年にずれ込むようです。
フィアット系の新型車が日本で発売されるまでにはだいたい1年くらいかかるので、これ自体は驚くことではありません。しかし、セダンもスポーツカーも不人気な日本で、大きな販売台数は期待できません。SUVは日本も含め世界的に人気ですが、「QV」のような特殊なモデル、しかも元々あまり売れないイタリア車。積極的にどしどし販売するような状況ではありません。
本国発売が2017年。すると日本発売は2018年後半と予想します。まだまだ2年も先の話!
SUVの発表は予定通り。でも全体に遅れ気味?
2015年5月に発表されたアルファロメオの5ヶ年計画には、SUVの登場が予告されていました。
2018年までに登場するのは8台となっていますね。上に「Including High-performance versions (四つ葉)」(ハイパフォーマンスバージョンを含む)と書いてあるので、トップグレードのQV(クアドリフォリオ・ヴェルデ)は別車種として書かれているようです。発表ではなく発売のタイミングで書かれています。
すでに登場した新型モデルは「MID-SIZE」の「ジュリアQV」と「ジュリア」のみ。全長4,639mmなので、BMW・3シリーズと同じミッドサイズです。
今回発表されたステルヴィオがQVと合わせて「UVs」の2台を埋め、残りは黄色で書いた4台となります。
「COMPACT」にはジュリエッタが書かれていることからCセグメントですね。ジュリエッタは今年マイナーチェンジを受けたばかりですが、2018年までにフルモデルチェンジするということなのでしょうか? 現行モデルはイタリア本国で2010年発売なので、良い時期とは言えます。
スペシャルティとなっている1台は、時期的に微妙ながらフィアット/アバルト・124スパイダーを指しているかもしれません。124スパイダーは元々アルファロメオブランドで出す予定で計画されていましたが、途中でフィアット/アバルトブランドに鞍替えしたという経緯があります。
ただ、コンパクトからフルサイズまでは下ほど上位モデルになっているので、124スパイダーが4Cより下に書かれるのは不自然です。むしろ8Cコンペティツィオーネの後継モデルと考えた方が良さそうです。2,000~3,000万円クラスのスーパースポーツに参戦するのでしょうか。
ジュリエッタ後継のコンパクト、フルサイズセダン、それにスーパースポーツの3車種が2年後までに発売できるのでしょうかね? アルファロメオ(というかフィアット)のブランド規模的に厳しいような気がします。
まとめ
ついにアルファロメオすらもSUVに参入しましたね! でも内外装デザインはジュリアやジュリエッタの流用が多くて、ちょっと拍子抜けしてしまいました。最初見たときはまたニセの予想CGなんじゃないかと疑ったほど。それにエンジンもジュリアと同じなので、名前もステルヴィオよりジュリアSUVの方が合ってるんじゃないかと思ってしまいます。
でもスポーツセダン「ジュリアQV」並みの性能を持つSUVとなると、結構な人気車種になると思います。ポルシェ・カイエンが売れたように、高性能SUVは富裕層にウケています。SUV最速の称号とイタリアンデザインがあれば怖い物なしなのかもしれませんね!