新型マツダCX-5初公開!初代と2代目のデザイン比較やスペックまとめ。変化は微妙!
2016/12/16
マツダがロサンゼルスモーターショーにて新型CX-5(2代目)を世界初公開しました!
マツダ躍進のキッカケともなった人気SUVだけに、何がどう変わったか気になるところ。発表された情報を元にデザインやスペックの変化をまとめました。
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マツダ・CX-5
CX-5はマツダの中型SUVです。初代モデルの登場は2012年。
初代はマツダの新世代技術「スカイアクティブテクノロジー」を全面的に採用した初めての車種で、今ではマツダ車らしさともなっている魂動デザインを初採用した車でもあります。数年後に追加された特別色ソウルレッドプレミアムメタリックと合わせてマツダ車のブランドイメージを確立しました。
CX-5を皮切りに、マツダの新製品群は「スカイアクティブ」「魂動デザイン」「ソウルレッド」という技術+デザインで統一されています。
魂動デザイン
デザインイメージがほぼ統一されていますよね。デザインをある程度統一してブランドイメージを確立するのは、BMWやアルファロメオといったヨーロッパの老舗自動車メーカーの手法ですが、マツダはそれら以上にかなり似せています。最近はトヨタ・ホンダ・日産といった他の日本メーカーもデザインを統一させる傾向にありますが、ちゃんと統一できているのはレクサスくらいですね。
90年代までのマツダは安いだけで低品質なB級メーカーと思われていた節がありました。当時は異常に大きい値引きとリセールバリュー(下取り価格)の低さから、マツダ地獄とも呼ばれていました。それが今や日本の大衆車メーカーとは思えないほどのブランド力を手にしました。アメリカでのブランドイメージはBMWに匹敵するそうですし、国内でもマツダ地獄時代を知らない若者にとってはカッコ良くてスポーティな車を作るメーカーというイメージになっています。
スカイアクティブと魂動デザインによって躍進するマツダ。そのスタート地点がCX-5なんです。
2代目CX-5
こちらがロサンゼルスモーターショーで発表された2代目CX-5です。発売は2017年2月、「日本から順次グローバルに投入する」とのことなので、日本にはいち早く導入されるようですね!
デザインの基本はキープコンセプトですね。もちろんディテールには変化が見られますが、全体の雰囲気は初代CX-5や他の魂動デザイン製品群から大きく外れるものではありません。デザインは基本を変えずに進化させていくということでしょう。
各部を細かく見ていきましょう。
フロントデザイン
精悍、スタイリッシュ、洗練といった言葉が似合いそうですね。
フロント全体で見ると、グリルの大型化・メッシュ化、グリル下メタルラインの強調、ヘッドライトの細目化、旧フォグランプ部を埋めて水平基調のラインを強調といった特徴がありますね。
グリルのメッシュ化
グリルのメッシュ化が最近のトレンドのように感じます。
アルファロメオの新型セダン「ジュリア」がフロントグリルをメッシュにしたのに合わせて、Cセグメントハッチバックの「ジュリエッタ」のグリルをメッシュ化しました。
アウディ・R8なんかもモデルチェンジでメッシュ化しました。水平基調の棒が並ぶデザインよりも、ある程度目の細かいメッシュの方が洗練された印象を与えるのでしょうかね。
BMWはキドニーグリル(豚の鼻)に縦ラインですが、電気自動車の「i3」「i8」はグリルが不要だからか平らに埋められています。これもデザイン的な印象は黒メッシュに近いものがありますね。
ヘッドライトデザインの進化
ほとんど同じに見える魂動デザインでも、ヘッドライト周りを見ると結構変化が見られます。
最近の魂動デザインの特徴は、グリルしたメタルラインの強調です。このラインがフロントマスクの精悍さを演出しています。
初代CX-5(左下)は、2014年のマイナーチェンジでメタルラインが強調されました。ラインの端はヘッドライト内部に入り込むデザインになっていますね(水色矢印)。ラインの回り込みはまだ無いので、黄緑矢印はありません。
2015年のCX-3以降は、メタルラインがグリルを囲むように回り込むようになりました。CX-3以降に発表されたCX-4(右上)や、マイナーチェンジを受けたアクセラ(右下)も周り込むデザインになっていますね。
メタルラインとヘッドライトの位置関係は、モデルによって様々です。今のところ最新の発売済み魂動デザインであるCX-4はライトの上を通っていますね(右上水色矢印)。アクセラも2016年のマイナーチェンジより前は上を通っていましたが、マイナーチェンジ後はライト内部に入るデザインになりました(左下水色矢印)。
さて、今回の2代目CX-5はどうでしょうか。グリルを囲むデザインは他と同様に採用していますね。一方メタルラインの端はライトの下部を通るデザインを採用しました。私の知る限り、ライトの下を通るデザインは初採用だと思います。
ヘッドライト自体が初代に比べて大幅に薄型化(細目化)されたので、こちらのデザインの方が似合うようになったのでしょう。大きかったライト周りがかなりスッキリしたことで、洗練された精悍な印象を与えているのだと思います。
リアデザイン
リアもキープコンセプトですね。フロント以上に変化が分かりにくいです。
初代と並べてみても、印象上の違いはあまりありません。
- テールランプが細めのLEDになった。デザインはほぼ同じ。
- ナンバープレート周りがスッキリ滑らかになった。
- リアスポイラーが下に大きく伸びた。基本デザインは初代と同じ。
- テールランプを繋ぐようにラインが入った。中央にエンブレムが入って一体感が出た。
まぁだいたい一緒です。
内装
内装は正常進化といった雰囲気です。初代CX-5よりシフトノブ周りをATで6cm、MTで4cm高くしたそうで、広い車内ながら程よく包まれ感が得られるようになっています。操作性も向上しているでしょうね。ATではほとんど操作しませんけど。
デザイン的にはDセグメントセダン・アテンザのデザイン要素を取り込んでいますね。片側を尖らせて五角形にしたエアコン吹き出し口が象徴的です。
マツダコネクト(マルチインフォメーションディスプレイ)は、ダッシュボードから上に飛び出したデザインで他のマツダ車と統一されました。画面が上に飛び出さずに普通に埋め込まれてたのは、実は魂動デザイン系ではCX-5だけだったんですよ。
初代CX-5もSUVにしては結構カッコいい方だと思っていたんですが、こうして見比べると陳腐化してきていますね。
結構変更が加えられていますが、ステアリングのデザインは現行車種に採用しているものからあまり変更されませんでした。現行のアテンザやアクセラに採用しているデザインそのままです。
スペック
発表されているのは一部です。
ボディサイズ
サイズもほぼ変化無しです。幅は日本ではやや大きい1,840mmのままですが、初代は日本でもかなり売れたので多少幅が大きくても問題無い人が多いのでしょうね。
全高は15mmダウンの1,690mm。ちょっとだけスポーティな印象になるかもしれませんが、相変わらず大きいので機械式駐車場(1,550mm以下)には停められません。どっちにしろ幅もだいたい無理ですが。中型SUVはだいたいこれくらいのサイズですね。
エンジン
投入予定のエンジンは以下の3種だそうです。現行CX-5と同じラインナップですね。
- 2.0L ガソリン
- 2.5L ガソリン
- 2.2L ディーゼル
車格的にもこのくらいの排気量が妥当だということでしょう。
G-ベクタリングコントロール搭載
最新のスカイアクティブ技術であるG-ベクタリングコントロールはもちろん搭載します。G-ベクタリングコントロールの原理やメリット/デメリットはこちら↓
ソウルレッドクリスタルメタリック
2代目CX-5では、新開発した新色「ソウルレッドクリスタルメタリック」を採用するそうです。今までの「ソウルレッドプレミアムメタリック」も十分に綺麗な塗装でしたが、さらに進化させて彩度2割増し・深み5割増しとのこと。より瑞瑞しく艶やかな透明感だそうなので、実車を見るのが楽しみですね!
第二世代スカイアクティブ
2016年4月のCX-4の発表で第一世代スカイアクティブの全8車種が勢揃いし、今後は第二世代スカイアクティブを採用することとなります。
ただし、今回の発表では第二世代スカイアクティブに関する詳しい内容は発表されませんでした。2代目CX-5投入時点では第二世代スカイアクティブに移行しない可能性もあります。というのも、マツダは2015年に「第二世代スカイアクティブの本格投入は2018年から」と説明していたので、2代目CX-5の時点では導入されても一部技術のみになる可能性が高いです。
第二世代スカイアクティブの目玉と思われているHCCI技術はどうなのでしょうかね? 実現すればかなりスゴいことなのですが。
まとめ
第一世代スカイアクティブも全モデルが勢揃いし、いよいよ2周目に突入です。
価格も含めてかなりの人気モデルになったCX-5だけに、デザイン的にはほとんど変えてきませんでしたね。フロントは数年の進化が見られますが、リアなんかはほとんどそのまんまです。細かい
マツダと言えば興味深い話の進捗も気になるところです。