アバルト124スパイダー日本発表!価格・グレード・スペックまとめ

     2016/12/15

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アバルト・124スパイダーが日本での発売を正式発表しました!

発表された内容をまとめてみました。マツダ・ロードスターとの比較もありますよ。

124スパイダーの試乗レビューはこちら↓

アバルト・124スパイダーについて

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アバルト・124スパイダーがどんな車なのかは、以下の記事をご覧ください。

ザックリ言えば、マツダ・ロードスターにフィアットのボディを乗せて、アルファロメオ・ジュリエッタのエンジンを搭載した車です。エンジンはイタリア製ですが、車両全体はマツダが生産します。

トランスミッション

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日本での発表においてMTとATの存在が明言されていたのでどちらも用意するようです。6MTはおそらくフィアット製、6ATはアイシン製です。ATにはパドルシフトが装備されるそうです。

124スパイダーのATは変速比がロードスターと同一なので、完全に同一品だと思います。パワーの差を吸収するために最終減速比(ファイルナルギア)だけ4.100→3.583に変更されています。

MTの方は残念ながらどこ製か分かりませんでした。ロードスターともジュリエッタとも異なるギア比です。

ロードスターのATは残念な完成度だったので、MTの方に期待したいですね。

グレード構成

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124スパイダーのグレード構成は、6MTと6ATに分かれているだけなので事実上単一グレード構成です。

標準装備がかなり充実

装備内容はかなり充実しています。オートエアコンやスマートキーはもちろん、ブレンボブレーキ、ビルシュタイン、トルセンLSD、フォグランプ、オートライト、オートワイパー、6スピーカー、リアパーキングカメラなど主要装備はほとんど網羅的に標準装備になっています。

レザーシートはオプションですが、インテリアパーツのレザー加工とレザーシフトノブは標準装備です。ロードスターではレザーシートのみに装備されるシートヒーターも、フルレザーシートでない標準シート(レザー+アルカンターラ)でも標準装備になっています。ロードスターではオプションでも用意されていないクルーズコントロールが標準装備になっていることもトピックですね。

逆に標準装備になっていないものを探す方が簡単で、レザーシート、ワンセグTV、ナビ、LEDヘッドライト、ヘッドライトウォッシャーだけがオプション設定されています。メーカーオプションはシートとナビとライトだけということですね。

まだ発表はされていませんが、ここにホイールやオーナメント、エアロパーツなどのディーラーオプションが追加されることでしょう。

他国でのグレード構成

イタリアでのグレード構成も単一のようで、オプションがかなり自由に構成できるのでグレードを分割していないようです。フィアットやアルファロメオもイタリア本国では「グレード」というより「自由にカスタマイズ」という方式が主流のようです。

イギリスでのグレード構成を見てみると、クラシカルなエントリーグレード「CLASSICA」、上級グレード「LUSSO」、装備充実の「LUSSO PLUS」という3グレード構成です。LUSSOになると、フルレザーやオートエアコン、スマートキー、ナビなどが装備されます。LUSSO PLUSではさらにステアリング連動LEDヘッドライト、BOSEサウンドシステムなどフル装備になります。

ロードスターのグレード構成

ロードスターのグレード構成は以下の記事に詳しく書いてあります。

価格

389万円~(税込)というスタート価格です。装備内容を考えると、ロードスターに+100万円といったところでしょうか。

マツダ・ロードスター
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アバルト・124スパイダー
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ベースグレード S
6MT:250万円~
メイングレード Sスペシャルパッケージ
6MT:270万円~
6AT:281万円~
6MT:388.8万円~
6AT:399.6万円~
レザーシート Sレザーパッケージ
6MT:304万円~
6AT:314万円~
スポーツグレード NR-A
6MT:265万円~RS
6MT:320万円~

このクラスの輸入車はライバル不在という状況なので、この価格でも十分売れるでしょうね。2シーターオープンで探すと、BMW・Z4は513万円~、アウディ・TTロードスターは605万円~、ポルシェ・ボクスターは658万円~と価格帯が違います。

最大のライバルは間違いなくロードスターでしょうね。特にロードスターに2.0Lモデルが追加されると、今以上に迷う人が増えそうです。

ボディカラー&シート

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アバルト・124スパイダーは日本では4色から選択できます。イタリア本国では5色用意されていますが、選択できる色が微妙に異なります。

日本 イタリア

(+ € 0)
ソリッド白
BIANCO TURINI 1975

(+ € 500)
ソリッド赤
ROSSO COSTA BRAVA 1972

(+ € 500)
メタリック青 ○ →  × (※)
BLU ISOLA D'ELBA 1974
+54,000円

(+ € 700)
メタリックグレー
(+ € 700)
パール白
(3層コート)

BIANCO ACROPOLIS 1972
+54,000円

※ 追記:メタリック青「BLU ISOLA D'ELBA 1974」は販売中止となりました。どうやらマツダが用意した塗色に対して、イタリアのアバルトスタッフが「この色は」納得できなかったので、やむなく

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他の輸入車と同様に、ボディカラーとシートカラーの組み合わせが限定されています。広島産なんだからそこはもっと融通効かしてくれよ!って気もしちゃいますね……。ソフトトップはブラックのみ、AT/MTとの組み合わせに制限は無いようです。

レザー / アルカンターラ
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ブラックレザー
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レッドレザー
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ソリッド赤
ソリッド白
メタリック青
パール白

●:標準装備 / ▲:オプション / -:設定なし

レザーシートのオプションはナビゲーションパッケージとセットになっているようで、216,000円(税込)かかるそうです。マツダロードスターのレザーシートは、内装に所々レザー加工をするのと合わせて約33万円の価格差なので、まぁ妥当でしょうかね。

スペック比較

兄弟車であるマツダロードスターとスペックを比較してみましょう。フィアット版の124スパイダーは日本での発売予定はありませんが、参考までに載せました。

マツダ
ロードスター
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アバルト
124スパイダー
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フィアット
124スパイダー
日本発売予定無し
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ボディ形状 オープン,2ドア,2名
駆動方式 FR
全長 3,915 mm 4,060 mm
(+145mm)
4,054 mm
全幅 1,735 mm 1,740 mm
(+5mm)
全高 1,235 mm 1,240 mm
(+5mm)
1,233 mm
ホイールベース 2,310 mm
車重 990~1,060 kg 6MT:1,130kg
6AT:1,150kg
1,050kg*
(乾燥重量)
トランク 130L 140L
トランスミッション 6MT/6AT 6MT/6AT 6MT/6AT
エンジン名 SKYACTIV-G マルチエア
エンジン形式 直列4気筒 DOHC
(カム吸排気)
直列4気筒 SOHC
(油圧吸気・カム排気)
排気量 1,496cc ガソリン 1,368cc ガソリンターボ
最高出力 131ps / 7,000rpm 170ps / 5,500rpm 140ps / 5,000rpm*
最大トルク 15.3kgm / 4,800rpm 25.5kgm / 2,500rpm 24.5kgm / 2,250rpm*
0-100km/h 加速 8.3秒* 6.8秒 7.5秒*
最高速度 204 km/h* 232 km/h* 215 km/h*
パワーウェイトレシオ 6MT:7.6~7.9 kg/ps
6AT:8.0~8.1 kg/ps
6MT:6.6 kg/ps
6AT:6.8 kg/ps
7.5 kg/ps
燃料・タンク ハイオク・40L ハイオク・45L
国内燃費
(JC08)
17.2 km/L 6MT:13.8 km/L
6AT:12.0 km/L
欧州 複合燃費
(都市 / 郊外)
16.7 km/L*
(12.7 / 20.4 km/L)*
15.6 km/L*
(11.8 / 19.6 km/L)*
CO2排出量 139g/km* 6MT:168g/km
6AT:193g/km
148g/km*
タイヤサイズ 195/50R16 205/45R17
備考 2.0Lモデル追加の可能性あり ジュリエッタ,500Xと同じエンジン MiTo,500Xと同じエンジン

*:欧州仕様の数値。1.5L・1,050kg。

車体サイズ,タイヤサイズ

全長は、大きく切り詰めて歴代ロードスターで最短になった現行ロードスタに対して15cm近く長くなっています。これは歴代ロードスターで最大のNC後期の4,020mmをも4cmも上回ります。

全幅・全高は微増です。同じソフトトップなのに全高5mm増はどういうことだろうと思いましたが、タイヤサイズの差でしょうね。ロードスターは195/50R16なので、ホイール+タイヤの半径は301mmです。一方124スパイダーは205/45R17で半径は308mm。その差は7mmです。日本では車体サイズを5mm単位で表記することになっているので、表記上の差が5mmになったのでしょう。

エンジン

1.5L自然吸気と1.4Lターボということで、特にトルクには大きな差がついています。ロードスターは高回転までスムーズに回りますが、フィアットのエンジンはあまり高回転まで回らない(レッドゾーンは6,500rpm~)なので、パワーの差はトルクほどついていません。それでもエンジン性能は124スパイダーの方が確実に上です。

ロードスターは開発時点でJC08に合わせてきているのか、欧州基準に比べてJC08燃費は124スパイダーの方が悪くなっています。

まとめ

ロードスター+100万円という価格設定は、スペックや他の輸入車などから考えると妥当だと思います。

ただ、せっかく広島生産なのにオプションやボディカラー、シートカラーなどの選択肢がかなり限られていることが気になります。まるで最初からイタリアで生産される車のようです。技術の面では問題無いが、財務処理や流通ルート、在庫管理システムなどの面で折り合いがつかなかったんでしょうかね。フィアットの日本法人に複雑なオプションを選択できるような車種はなく、限られた仕様や限定車を事前輸入して販売する形式がメインですからね。普通のイタリア産の車と同じように、特別色や選べない組み合わせは限定車として販売していく方針なのでしょうね。

 

124スパイダーの試乗レビューはこちら↓

フィアット版との比較もご覧ください↓

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