ホンダ・フリードのグレード&価格を超絶分かりやすくまとめ
2017/01/29
ホンダ・フリードのグレード構成と価格を整理してみましょう!
ハイブリッド、7人乗り、プラス、4WDなどごっちゃごっちゃしていますが、ちゃんと整理すればどれを買うべきなのか見えてくると思いますよ。
目次
ホンダ・フリードってどんな車?
フリードはホンダの小型ミニバンです。コンパクトカーを少し長くした程度の小さな車体に、3列シートを詰め込んで6/7人乗りにした車です。サイズ的にはBセグメントでしょう。
ライバルのトヨタ・シエンタと共に、「シートは多ければ多いほどいいけど、車体は小さい方がいい」という日本人の無茶な要求が作り出したミニバンです。定員とボディサイズこそ要求を満たしていますが、居住性・ドライビングポジション・シート品質などがガッツリ犠牲になっています。3列目はバスの補助席みたいなイスなので、長時間は無理です。
価格の要求も厳しいので、1.3トンもある大きな箱を1.5L自然吸気エンジンで動かさないといけません。当然走りに余裕なんてまるでなく、走らない軽自動車(もちろん非ターボ)並みに走りません。
それでも定員とボディサイズだけは魅力的なので結構売れています。デイサービス(通所介護)が高齢者の送迎に使うには持ってこいの車だとは思いますが、自分が日常で使うなら絶対に選びたくない車ですね。1年のうち6人以上乗せる機会ってそんなにありますか? ほとんど無いなら普段はヴィッツ/フィットクラス、必要に応じてレンタカーミニバン。よくあるなら中型以上のミニバンにした方が価格でも居住性でも走りでも燃費でも賢い選択だと思います。
フリードのグレード構成
他のあらゆる車と同様に、フリードのグレード構成もサッと見ただけではサッパリ分かりません。何が違ってどれが自分に合ってるのかなんて分からせようという気がありません。なぜかって? その方が儲かるからです。グレード構成が分かりにくければ、必要以上のグレードや価格に見合わない装備を気づかずに選んでしまう可能性があるからです。だからちゃんと予習しましょう。
まずは基本の3点を知ろう!
フリードで知っておくべき基本は3点です。
ガソリン車 と ハイブリッド車 がある
フリードには通常のガソリンエンジン車と、ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド車があります。価格や燃費が大きく異なるので注意してください。そしてハイブリッド車は元は取れません(後述)。
5, 6, 7人乗りの3種がある
フリードを買うなら気になる定員については、5, 6, 7人乗りの3種類があります。
基本は6人乗りです。そして一部のグレードには7人乗りが用意されています。7人乗りの方がちょっとだけ高いです。
そして3列目を取っ払った5人乗りは「FREED+(フリードプラス)」という名前になります。イスが減るのに「プラス」。イスが減るのに価格アップ。意味が分かりません。
5人までしか乗れないならフリードにする意味なんてありません。荷物をあまり載せないならフィット(130万円~)、たくさん載せるならシャトル(170万円~)にすべきです。フリードプラスの存在意義は不明です。
FF と 4WD がある
駆動方式は基本FFですが、4WDも選べます。
ただ滑った時だけ4WDになるスタンバイ式4WDなので、普段は完全にFFです。20万円以上高くなって重くなるだけ。雪にハマって動けなくなったときには助けになりますが、滑らなくなるわけではないので、活躍する機会は限定的。そもそも滑って欲しくないなら、本気の4WD(スバルかアウディ)にしないと意味がありません。
グレード構成・価格まとめ
画像一枚にすべてを入れました。
これだけ整理しても結構複雑ですね。定員、駆動方式、グレード、ハイブリッドが絡むせいで、どうしてもゴチャゴチャします。
「買い」なグレードはどれ?
ハイブリッドは論外(後述)なので、ガソリン車の3つから選びましょう。
わざわざフリードにするなら当然6人乗り以上。そして後部座席を乗用するはずですから、片側くらいは電動スライドドアになっていてもいいかもしれません。フリードを選ぶ人は定員が重要なはず。2万円で定員が1人増えるなら、多少居住性が低下しても問題無いはず。そもそもフリードの後席の居住性なんて知れてます。
Honda SENSINGの自動ブレーキは欲しいところですが、12万円は高い。Honda SENSINGは自動ブレーキ以外に、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援機能がついています。でもフリードの乗り方ではおそらく不要。自動ブレーキと誤発進抑制だけで5万円くらいなら良かったんですけどね。
ということでフリードの中では、「G・7人乗り・2,001,600円」が買いということになります。そもそもフリード自体が買いではない、という問題には目をつむりましょう。
ハイブリッド車で元は取れない!
フリードのハイブリッド車は、燃料費で元を取ることができません。一般的な年間1万キロで計算してみましょう。実燃費はカタログ燃費ほど出ないと思うので、一律80%とします。
ハイブリッド | ガソリン | |
---|---|---|
カタログ燃費 (JC08) |
27.2 km/L (3.7 L/100km) |
19.0 km/L (5.3 L/100km) |
実燃費 (JC08の80%) |
21.8 km/L (4.6 L/100km) |
15.2 km/L (6.6 L/100km) |
年間走行距離 | 10,000 km | 10,000 km |
年間燃料費 | 44,265 円 (-19,103 円) |
63,368 円 |
※ ガソリン価格は 120.4円/L で計算。
燃料費の比較に使った計算ツールはこちら↓
フリードではハイブリッドの価格差が37万円ですから、元を取るには20年かかります!距離にして20万キロ!1日55キロ×365日×10年=20万キロです。普通の人はまずこんなにも走りませんね。経済面だけで考えればハイブリッドにする価値はまったくありません。
唯一あるとすれば、上位グレードの「EX」はハイブリッドにしか用意されていないので、どうしてもEXがいい人はハイブリッドにせざるを得ません。EX以外のハイブリッド車、「HYBRID G・Honda SENSING」「HYBRID B」を選ぶ人は、年間2万キロ以上走る人か、計算できない人ということになります。
「環境問題をマジメに高尚な人」という可能性もありますが、そういう人はそもそもこんな燃費の悪い箱型の車に乗っちゃいけません。いっそ電車か自転車にでも乗ってください。
ホンダのハイブリッドはモーターが補助的に作動する程度なので、燃費への影響は限定的です。トヨタ式と同レベルに考えてはいけませんよ。
まとめ
分かりにくく整理されていないグレード構成でしたね。ハイブリッドの存在意義も、5人乗りの「プラス」の存在意義も不明でしたし。そして装備の割に高いように感じました。
どんな車を買うにしても、ディーラーマンの口車に載せられないようにしっかり予習しておきましょうね!