新型フリードの事前情報をチェック!変更点は?新型シエンタとどっちがいい?
新型フリードの発売が9月16日に迫ってきましたね。発表されている情報をチェックしてみましょう!
発表されている中での最大の変更点は意外なものでした。
ホンダ・フリード
フリードはホンダの小型ミニバンです。フィット以上シャトル以下という通常の5人乗りコンパクトカー並みのサイズながら、3列シート7人乗りのミニバン構成にしていることが特徴です。
同クラスに属するのはトヨタ・シエンタのみ。初代(現行)フリードは2008年発売、初代シエンタは2003年発売なのでフリードの方が後のようにも見えますが、フリードは2001年発売の「モビリオ」の後継車種。ホンダの方が先です。ちなみに日産はキューブキュービックを出していましたが、モデルチェンジされることなく2008年に販売を終了しています。
本当に「ちょうどいい」?
フリードといえば「THIS IS 最高にちょうどいい」というCMも有名ですね。ハッキリ言ってしまえばこんな小さな車にイスを7個も詰め込んでいるのが「ちょうどいい」とはとても思えません。乗り心地と居住性と走行性能をバランスするなら、このサイズには2列シートが適切です。コンパクトな車体(4,000×1,700程度)には2列、3列欲しいなら大きな車体(4,800×1,800程度)が「ちょうどいい」だと思います。
価格を抑えるためもあってエンジン(・モーター)は非力。人間を7人も乗せるのに、です。シエンタを試乗しても思いましたが、スペック上の[サイズ・定員・燃費・価格]には優れていても、それが実際の満足に繋がるかは別の問題だと思います。
事実上3列シートオンリーのシエンタと違って、フリードには一応2列シートの「フリードスパイク」があります。ですが、2列なのに無用に重く高価なスライドドアですし、短い全長に7席詰め込むためにやたら全高が高い(初代は1,715mm)です。さらに全長の長い「シャトル」は1.5Lハイブリッド・FFで1,190kg・34.0km/L・200万円~なのに対し、フリードスパイク(初代)は1.5Lハイブリッド・FFで1,380kg・21.6km/L・221万円~です(いずれも代表値)。燃費差が異様に大きいのは、車体の大きさから来る空気抵抗も影響しているかもしれません。荷物の積める5人乗りが欲しいなら、フリードスパイクを選ぶ理由が私には分かりません。
新型フリードでも2列シートは名前を変えて登場するようです。
新型フリード
ホンダ・フリードがフルモデルチェンジして2代目になります。現行のフリードは2008年発売なので、8年でのモデルチェンジですね。
ライバルであるシエンタは初代が12年もの長期に渡って販売され(途中9ヶ月ほど一旦販売終了していた)、昨年フルモデルチェンジしました。
前モデルの発売時期の違いもありますが、シエンタから1ちょうど一年ほど遅れての登場ということになりますね。
フリードスパイク → フリードプラス
新型フリードでは、3列シートが「フリード」、2列シートが「フリードプラス」という名称になりました。「フリードスパイク」から変更です。
これ、分かりにくくありませんか? いかにも何かが追加されそうな「プラス」なのに、実際は席数が減ってしまいます。名前を考えた人は「2列の方が居住性が良いからプラスだ」とか考えたのかもしれませんが、こんなものは一般消費者には伝わりません。
それに目下の日本で言えば、スマートフォンで多数派を占めるiPhoneが「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」を出しています。大きい方が「プラス」です。こっちが普通でしょうに。何かが増えれば「プラス」です。
「フリードプラス」………フリードの装備充実とか、4WDになるとか、全長が長いとか、エンジン性能が上がるとか、プラグインになるとか、そんなものしか連想できません。「プラス」を付けた車種名だと、三菱・コルトのトランク延長版が「コルトプラス」でした。ちょうとフィットとフィットシャトル(現シャトル)の関係です。
3列シートは「フリード」で変更しないとして、2列の方にシンプルな新しい名前を付けようと頭を捻ったのでしょうが、これではよく分かりませんね。
新型フリードの事前情報
フリードに関する情報はまだ一部しか発表されていません。最近よくある小出し戦術ですね。
出ている情報は、デザイン、グレード構成、ボディカラーです。
デザイン
顔はまぁ最近のホンダらしい感じ。車体サイズの割に豪快な顔をしているので、実際に見るとややチャチな感じになります。
フリードのが小さいのにステップワゴンより豪快な顔です。でもほとんど同じ顔なのでぱっと見じゃ区別できませんね。
公式サイトのトップ画像では、コンパクトカーの「フィット」とミニバンの「ステップワゴン」に挟まれています。フリードの立ち位置ですね。コンパクトカー並みの車体サイズがいいけど、3列シートが欲しい。そんな車です。
シート
相変わらずの3列詰め込みですが、2列目3列目は写真で見る限りシエンタよりマシに見えますね。
シエンタの3列目は座面の前後方向が狭すぎです。一方フリードは背中側がかなり低いのでどっちもどっちですね。座高の高い人は肩が浮いた感じになるかもしれません。
前から見ると3列目はほとんど見えませんね。それだけ低いってことです。
インパネ
ごちゃごちゃしてるフリードと、そぎ落として安っぽいシエンタ。この辺は好みですね。助手席に用途不明な小物入れがあるのは、この手の車らしいところ。シエンタも同じでした。
フタも何も無い場所がありますが、こんな所に置いたら発進で飛んでくるでしょうに。パワー不足だから加速がノロくて物が飛ばないとでも言いたいのでしょうか。
グレード構成
グレード構成は画像のとおり。3列/2列、ガソリン/ハイブリッドで大きく4つに分類されています。その上でホンダセンシング(安全運転支援システム)の有無や装備によってグレードが分類されています。FFか4WDかは一部を除いて選択できるようになっています。
現行フリードは「フリード」「フリードハイブリッド」「フリードスパイク」「フリードスパイクハイブリッド」と車種名が4種類に分かれています。新型フリードも4車種名を踏襲するのか、「ハイブリッド」を車種名から外すのか気になります。日本でハイブリッドが売れる理由には車種名も大きく影響していますからね。
フリードのグレード構成はこちらにまとめました↓
まとめ
ここまでの情報では、3列目が多少マシになった以外に目立った変更点はありません。一番の変更点は「スパイク」が「プラス」という曖昧な名前になったことくらいですね。
燃費や価格については噂程度でまだ詳細な情報が入っていません。続報が入り次第お伝えします。