ルノートゥインゴにMTモデル追加予定!でもだいぶ先になりそうです(追記あり)

     2016/12/21

Renault-twingo-26-s

先日日本向けの仕様が発表されたルノー・トゥインゴ。小型RRフランス車という希有な存在ですが、残念ながらMTモデルの標準設定はありませんでした。MTは限定車のみで、すでに予約受注当日に完売しています。

標準のカタログモデルとしてMTが追加される可能性があるのか調査しました。

※追記:やや早まって、2017年1月の発売が決定しました!

ルノー・トゥインゴ with MT

ルノー・トゥインゴ

ルノー・トゥインゴ

フランス車、ルノーの「トゥインゴ」はルノーラインナップで最小の車です。

ルノー・Twizy

ルノー・Twizy

一応さらに下に「Twizy」がありますが、こちらは前後並びの二人乗りでドアは無いか特殊形状なので、普通のクルマではありませんね。日本では日産ブランドのEV版の方が有名かもしれません。横浜みなとみらいでちょくちょく見かけます。

話戻ってトゥインゴです。本国フランスでは2014年にフルモデルチェンジして3代目になりました。日本への導入はいつもながら結構遅れていましたが、今年やっと正式に発売が発表されました。

リアエンジン・リアドライブ

最大の特徴はRRレイアウトを採用することでしょう。現在ではほぼポルシェにしか見られない駆動方式です。

スポーツカーとして見ると、重心が後方にあることで加速中の後輪荷重が大きく、高性能エンジンの強烈な加速でもホイールスピンしにくいこと、コーナリングでは限界域でピーキーながらも鋭い回頭性が魅力です。ハッキリ言ってしまえば性能ではミッドシップレイアウトに劣りますが、ポルシェ・911では伝統的にRRが採用されています。

Renault-twingo-18-s

トゥインゴのシャシーモデル

スポーツカーでないトゥインゴでRRを採用する最大のメリットはおそらくコストでしょう。上の写真を見れば分かるように非常にシンプルなレイアウトです。前輪は操舵のみでサスペンションレイアウトや車軸設計の自由度が高いです。後輪は駆動のみで操舵を考慮する必要がありません。FRのような長いドライブシャフトが無いので、車内に大きなセンタートンネルを通す必要もありません。

トゥインゴの役割

上の解説では単に安く作ろうとしたように見えますね。その通りなんです。

トゥインゴは欧州セグメント区分で最小のAセグメントに属します。Aセグメントの車は、庶民の足としてのセカンドカー、裕福な人の道楽としてのサードカー、そして新興国のファーストカーの3つの役割を担っています。

まさしく同じ区分に該当するのがフォルクスワーゲン・up!です。日本では3ドアが155万円~、5ドアが176万円~と一端の輸入車の価格設定(ちなみにヴィッツは115万円~)ですが、細かい作りやトランスミッションの完成度は日本の軽自動車にも及ばないところすらあります。

トゥインゴの面白さ

ただ、トゥインゴにはup!には無い面白みがあるのも事実。何の変哲も無いFFを採用するup!と違って、いまや貴重な後輪駆動です。いまや後輪駆動を採用する車といえば、マツダ・ロードスターやトヨタ・86のようなスポーツカー、FRにこだわるBMW、マークXやスカイラインなどの中大型セダンくらいしかありません。

200万円足らずで購入できる後輪駆動の小型車、面白いじゃありませんか!

MTモデルの面白さ

車を操る楽しみを感じるならMTは適任です。後輪駆動と同じくMTも日本では貴重な存在になってしまいましたが、せっかくの小型後輪駆動車ならMTで扱ってみたいのが車好きというものです。

昨年の東京モーターショーで用意されたトゥインゴはいずれもDCTモデルでした。あくまでメインはDCTだということでしょうね。

MTモデルの追加は?

日本発売時に用意されるモデルでは、唯一限定車の「5S」(サンクS)だけがMTでした。50台限定で、予約開始即日に完売という盛況ぶりです。

標準モデルが90馬力の0.9Lターボ(ダウンサイジングターボ)を搭載するのに対して、「5S」は71馬力の1.0L自然吸気エンジンです。せっかくのMTですが、さすがに非力すぎるように思います。

ほぼ同じクラスのフィアット・500には標準モデルで0.9Lターボ(ダウンサイジングターボ)と1.2L自然吸気の2種類のエンジンがあります。どちらも乗ったことがありますが、「元気よく軽快に走るかというとそこまでではない」という感想でした(詳細は以下の記事)。

カタログモデル設定は来年

ルノーディーラーで聞いたところによれば、カタログモデルとしてMTを追加する予定があるそうです。ただ、追加されるのは来年春頃になるそうで、それまではあっても限定車の用意程度だろうとのこと。

ディーラーの立場からしても限定50台というのはさすがに少なすぎたようで、お客さんからも「日本をなめてるのか」と言われてしまったそうです。

気になるエンジンについての情報は得られませんでしたが、モデルの正確を考えれば0.9Lターボエンジンの搭載が妥当でしょう。本国でも1.0L自然吸気と0.9Lターボの2種構成です。ただ、ルノー・ルーテシアでは最低グレードだけMTにするという愚行を犯しているので、過度な期待は禁物です。というか今回の限定車自体がルーテシアと同じ愚行ですよね。MTのフランス車を買うのは車好きばかりなんだから、高くてもいいから高性能エンジンと組み合わせるのが筋でしょうに。

まとめ

カタログモデルに追加されるとの情報が得られてMT好きとしては安心しましたが、またしても最低グレードだけがMTという変な設定にならないかが心配です。

MTを標準設定にしてたくさん売って、トゥインゴのワンメイクレースとかやったらかなり面白そうな予感がします。続報に期待!

※追記:やや早まって、2017年1月の発売が決定しました!

 - 新車情報
 - , , , , , , ,