コルベット用V8を積んだロードスターの価格・スペック・燃費は?

   

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新型マツダ・ロードスターにV8エンジンを積むことが可能になってしまったそうです。

価格やスペックなど詳細な情報を見てみましょう。燃費の推測値もあります。

マツダ・ロードスター

マツダ・ロードスターは昨年フルモデルチェンジして4代目ND型になりました。

過去のロードスターでも色んなチューニングがされてきましたが、今回はコルベット用のV8エンジンを積んだものだそうです。発表したのはアメリカのFlyin' Miata。「Miata」はロードスターのアメリカでの販売名です。

過去のロードスターチューン

今までのロードスターでも、別の車のエンジンを搭載するチューンが色々登場しました。こういうことをやるベース車両としては価格や構成がちょうどいいんでしょうね。軽量コンパクトなボディにやや非力なエンジンをFR駆動。そのベーシックなスポーツカーにぶっ飛んだチューンをしたくなるのは変態魂技術者魂でしょうか。

有名どころでは、ロードスターにRX-7やRX-8のロータリーエンジンを搭載したもの。マツダが世界に誇る唯一無二のエンジンを、マツダ自身が「マツダの魂」(詳細は以下の記事)と呼ぶロードスターに載せてしまおうというものです。

ロータリーエンジンは専用ボディに搭載しないと本来の力が発揮できないそうです。ロータリーエンジンの魅力は軽量コンパクトで車の運動性能を高められること。ロータリーエンジン用設計でない車に無理矢理搭載しても、搭載位置をRX-7やRX-8のように理想的な場所に置けないのでどうしても運動性能が落ちてしまうそうです。

それでもロードスターに載っていたら魅力的ですよね! ロータリーエンジンは絶望的ですから。

他には3L V6エンジンを初代ロードスターに載せたりもあったようです。

そして今回NDにV8エンジンを載せたFlyin' MiataはNBとNCにもV8を載せたことがあります。「またやっちまったのか」ということですね。

シボレー・コルベット

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シボレー・コルベットは、大型V8エンジンを積むスポーツカーです。排気量は世代によって5.0L~7.0Lで、現在でもOHVという古い方式のエンジンを採用していることでも有名です。大排気量なので余裕のある走りができる、アメ車らしいところが魅力ですね。軽量コンパクトな車体に小排気量エンジンを積んでパワーを使い切ることを楽しむロードスターとは真逆のスポーツカーです。

車種
グレード
マツダ・ロードスター
S
ND-NR-A-cut
シボレー・コルベット
Z51 2LT
corvette-cut
ボディ形状 オープン,2ドア,2名 クーペ,2ドア,2名
全長 3,915 mm 4,510 mm
全幅 1,735 mm 1,880 mm
全高 1,235 mm 1,230 mm
ホイールベース 2,310 mm 2,710 mm
車重 990 kg 1,570 kg
駆動方式 FR
トランスミッション 6MT 7MT
エンジン形式 直列4気筒DOHC V型8気筒OHV
排気量 1,496cc 自然吸気 6,153cc 自然吸気
最高出力 131ps / 7,000rpm 466ps / 6,000rpm
最大トルク 15.3kgm / 4,800rpm 64.2kgm / 4,600rpm
フロントサス ダブルウィッシュボーン ダブルウイッシュボーン
リアサス マルチリンク ダブルウイッシュボーン
燃費 17.2 km/L
価格 249 万円~ 1,025 万円~

数値は日本仕様。米国ではロードスターは2Lエンジンを積んでいます。

共通点はFRで2シーターなことくらい。日本での価格は実に4倍です。

マツダ・ロードスター + シボレー・コルベット

この真逆な2台を組み合わせてしまったのが今回のロードスターです。

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最上級のシャシーを使った、かわいらしくも異国情緒あるルックスの最新のMX-5(ロードスター)に、伝説のエンジンを搭載することを想像してみてください。その車の内外装は純正そのままですが、悩殺するスモールブロック(シボレーのエンジン系列名)の咆哮とパフォーマンスを内に秘めます。

公式ページを翻訳。

この発想がアメリカンですよ! 普通の車に見せかけて巨大なエンジンを積んでしまう。そもそも巨大エンジンに魅力を感じるところがアメリカンですよね。日本では6Lのエンジンの車なんて売れるどころか作りもしませんよ。

ロードスターRF や フィアット・124スパイダー 仕様も

希望すればロードスターRFやフィアット・124スパイダーをベースに作ることも可能とのこと。

スペック

車種
グレード
マツダ・ロードスター
S
ND-NR-A-cut
マツダ・ロードスター
V8 6.2L 仕様
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車重 990 kg 不明
駆動方式 FR
トランスミッション 6MT 6MT
エンジン形式 直列4気筒DOHC V型8気筒OHV
排気量 1,496cc 自然吸気 6,153cc 自然吸気
最高出力 131ps / 7,000rpm 430bhp (436ps) / 5,900rpm
最大トルク 15.3kgm / 4,800rpm 424 lb-ft (58.6kgm) / 4,600rpm
燃費 17.2 km/L 不明
価格 249 万円~ 1,025 万円~

燃費

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使われているカマロ用6.2Lエンジンは日本には輸入されていないので、日本での燃費は不明です。

アメリカでのそれぞれの燃費を比較してみましょう。MPGは米国内で使われる単位、マイル毎ガロンです。

マツダ・ロードスター
2.0L 自然吸気
シボレー・カマロ
6.2L 自然吸気
City 11.5 km/L (27 MPG) 5.5 km/L (13 MPG)
Highway 14.5 km/L (34 MPG) 8.1 km/L (19 MPG)
総合燃費
(米国内基準)
12.8 km/L (30 MPG) 6.4 km/L (15 MPG)

ロードスターのザックリ半分です。とても現代の車とは思えませんが、排気量3倍以上(ロードスターはアメリカでは2Lエンジン搭載)の割には意外とまともだなぁと感じてしまいました。これならRX-7のロータリーを積むよりはマシな燃費なのかもしれませんね(笑)

価格

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このチューンの何が面白いって、これを販売することですよ。一台だけを特別仕様の完全専用設計(ワンオフ)で積むというのはよくあることでしょう。お金はかなりかかりますが、トラブルやメンテナンスは作業者自身がやればいいのでアフターサービスまでを考えた設計にする必要はありません。ですがこのチューンはエンジンに2年保証までつけています。

この改造のベース価格は $49,995(約506万円)とのこと。ロードスターの米国内販売価格は $24,915(約252万円)なので、合計760万円あればこの車に乗ることができます。

ちなみにシボレー・コルベットの米国内価格は $55,400(約561万円)~。この価格差をどう見るかですね。

オプションも用意

この改造にはいくつかのオプションも用意されています。例えば532psのエンジンにする場合は追加で $1,780(約18万円)必要とのこと。このくらいやるならいっそ、という気もしてしまいます。

まとめ

まだ発売されて1年足らずですが、早くもぶっ飛んだチューンが登場してきましたね。

今後もこうやって色んな楽しみ方をされていくのでしょう。

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