新型マツダCX-5発表&予約開始!エンジンそのまま・燃費悪化・値上げで良い所無し?

   

マツダが新型CX-5を発表しました! 2017年2月の発売に向けて予約開始です。

いよいよ2周目に突入するスカイアクティブ。2代目CX-5をチェックしましょう。内容を見るとちょっとガッカリするところも。

マツダ・CX-5 ってどんな車?

初代CX-5

CX-5は、マツダの中型SUVです。マツダの主力車種でもあります。

一応「SUV」について説明しておきましょう。SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)とは、どこでも走れそうな風貌だけど、ほぼ舗装路走行のみを想定したゴツい車のことです。今SUVは世界的に大人気で、ランボルギーニやポルシェ、ジャガーやボルボなど続々とSUV試乗に参入してきています。最近だとアルファロメオが初のSUVを発表しましたね。

国内でもここ数年SUVがよく売れていて、日産・ジュークやホンダ・ヴェゼルなどを街中でよく見かけるようになりましたね。中でもマツダはCX-3、CX-4、CX-5、CX-9と4車種(CX-4とCX-9は日本未発売)をラインナップしています。スカイアクティブを全面採用した8車種のうち、半数の4車種がSUVという状況です。

CX-5はマツダのSUV 4車種のうちで最も売れている車です。マツダ車全体で見ても、世界全体での販売台数はCセグメントアクセラに次いで2番目に売れています。

2代目CX-5の登場

初代CX-5の登場は2012年。スカイアクティブテクノロジーを初めて全面的に採用し、さらに今に続く魂動デザインを初採用して登場しました。今のマツダの好調に繋がる象徴的な車ですね。そのCX-5がいよいよフルモデルチェンジして2代目になるわけです。国内の発売は2017年2月2日とまだ先ですが、すでにスペックやグレード構成が発表されて予約が開始されました。

すでに発表されていたデザインやサイズについては、以下の記事で紹介・批評しています。基本はキープコンセプトです。

スペック

新型CX-5は3種のエンジンで展開されます。

車種 マツダ・CX-5
グレード 20S 系 25S 系 XD 系
ボディ形状 SUV,5ドア,5名
全長×全幅×全高 4,545×1,840×1,690 mm
ホイールベース 2,700 mm
車重 1,510~1,530 kg 1,540~1,550 kg 1,600~1,620 kg
駆動方式 FF FF/4WD
トランスミッション 6ATのみ
排気量 2.0L ガソリン 2.5L ガソリン 2.2L ディーゼル
最高出力 155ps / 6,000rpm 190ps / 6,000rpm 175ps / 4,500rpm
最大トルク 20.0kgm / 4,000rpm 25.6kgm / 3,250rpm 42.8kgm / 2,000rpm
サスペンション
(フロント/リア)
ストラット / マルチリンク
燃費 16.0 km/L
(6.3 L/100km)
14.8 km/L
(6.8 L/100km)
18.0 km/L
(5.6 L/100km)
価格 246 万円~ 269 万円~ 278 万円~

※ 車重・出力・トルク・燃費はFFでの値。

エンジンは先代と同一

搭載されるエンジンは先代と全く同じ(エンジン型式が同一)です。最高出力や最大トルクにもほとんど変化はありません。唯一2.5LガソリンエンジンのFFモデルだけが 2馬力・0.1kgm 増加していますが、ほとんど誤差のようなものでしょう。ギヤ比の変化も無いので、トランスミッションもおそらく同じ設計の物を流用しているようです。フルモデルチェンジとは言ってもパワートレインは変わりません。メインは内外装のデザイン変更ということですね。

マツダは2016年以降にスカイアクティブ第二世代に移行していくと言っています。現時点では第一世代のエンジンが搭載されるわけですが、2018年あたりのマイナーチェンジで新型エンジンに切り替わる可能性が高いでしょう。

MTが無い!!

新型CX-5には国内向けにMTの設定がありません。これはかなり残念です。

初代CX-5にもMTの設定が無かったので仕方ないかなとも思いますが、CX-5以降に国内で発売された5車種はいずれもMTが用意されています。MTの設定が無いのはアクセラにトヨタ式ハイブリッドを搭載した「アクセラハイブリッド」だけ。排気量による設定の有無はあれど、どの車種でもMTに乗ることができます。

しかしCX-5は2代目でもMTが設定されませんでした。マツダによると2015年2月に発売されたCX-3でのMTの比率が1割を下回っているそうで、要するに「売れないから設定しなかった」とのことです。売れなきゃ仕方ないという面はもちろんありますが、車種間の差異をどんどん減らしていっているマツダらしからぬ決定だなぁと思います。

もちろん国外向けにはMTを作るわけですから、限定モデルだとしてもMTを売ってくれるといいなぁと思います。MTは希少ですからね。

燃費はやや悪化

排気量のラインナップは初代と同じ3種。それぞれの燃費は初代モデルよりやや悪化しています。FFモデルの燃費を比較してみましょう。

初代
(最終モデル)
2代目
2.0L ガソリン 16.4 km/L 16.0 km/L
(-2%)
2.5L ガソリン 15.2 km/L 14.8 km/L
(-3%)
2.2L ディーゼル 18.4 km/L 18.0 km/L
(-2%)

変化の幅は小さいですが、このご時世に燃費が悪化するのはどうかと思います。初代に比べて車重が40~60kg(約3%)重くなっているので、その影響でしょう。

これくらいの変化では実用燃費でどうこうというほどではありませんが、数値上はせめて現状維持にして欲しかったなぁと思います。

グレード構成

Lパッケージの内装

グレード構成はやや煩雑です。基本は[標準 → プロアクティブ → レザーパッケージ]という3グレード構成ですが、エンジンと駆動方式によって設定の有無があります。

エンジン グレード 2WD 4WD
2.2L ディーゼル XD Lパッケージ 329.9 万円 352.6 万円
XD プロアクティブ 300.2 万円 322.9 万円
XD 277.6 万円 300.2 万円
2.5L ガソリン 25S Lパッケージ 298.6 万円 321.3 万円
25S プロアクティブ 291.6 万円
25S 268.9 万円
2.0L ガソリン 20S プロアクティブ 268.9 万円
20S 246.2 万円

先代最終モデルと比べると実質約10万円の値上げとなりました。ベースグレード(20S,25S,XD)は先代と同等の価格に抑えていますが、プロアクティブとLパッケージは10万円ほど高くなりました。ただしXDについては約6万円の値下げとなっています。

値上げとはなりましたが、元々CX-5は内容の割に比較的安かったので、ほぼ現状維持となっただけでも十分かなと思います。

グレード構成の違いや価格設定の詳細については別記事でまとめます。

まとめ

いよいよ2代目CX-5が登場となったわけですが、エンジンそのままで燃費は悪化、価格もやや値上げとあまり良いところがありませんね。するとデザイン変更が中心ということですが、基本がキープコンセプトなのでインパクトに欠けます。

せっかくCX-5が初のフルモデルチェンジなのに、ちょっと残念ですね。「次のマツダはこう来たか!」という驚きがありません。まぁ初代CX-5がイイクルマかつ安くてかなり売れたので、あまり下手に変えてズッコケたくなかったのかもしれませんね。

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