BMW 1シリーズが3気筒に明らかな劣化。エンジンを指定できない車

   

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BMW・1シリーズのベースモデル「118i」のエンジンが4気筒から3気筒に切り替わることが発表されました。

価格も装備も変更無しなので、残念ながらこれは劣化と言わざるを得ません。

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3気筒1.5Lターボエンジン

3cylinder

1シリーズのベーシックモデル「118i」が3気筒エンジンに切り替わります。BMWは1気筒あたり500ccが最も効率的だと言い張っていて、118iは4気筒1.6Lから3気筒1.5Lになったわけです。

BMWの社内ブランド「MINI」は先にこの法則が適用されていて、「クーパー」は3気筒1.5Lターボ、「クーパーS」は4気筒2.0Lターボになりました。最下位グレード「ワン」だけは400cc/気筒の3気筒1.2Lターボです。ただ、ミニのエンジンでは3気筒と4気筒でクオリティに壮絶な差ができてしまっているので、同じBMWで3気筒搭載となるとかなり厳しいだろうなぁという印象です。ミニクーパーの3気筒・4気筒に試乗しての比較はこちら

同じ3気筒エンジンを搭載するアウディ・A1はミニよりは随分まともなエンジンでした。A1のエンジンは1.0Lターボですし、車格が下(A1はBセグメント、1シリーズはCセグメント)なので多少の音や振動は許容できるという側面もあります。アウディA1試乗記はこちら

新型118iのスペック

今回変更を受けたのは1.6Lターボエンジンを搭載し136馬力を発揮する「118i」のみです。同じく1.6LターボながらECUの差で177馬力の「120i」は4気筒のままです。

118i (新型) 118i (旧型) 120i
エンジン形式 直列3気筒 ガソリン 直列4気筒 ガソリン 直列4気筒 ガソリン
排気量 1,498 cc 1,598 cc 1,598 cc
過給器 ターボ ターボ ターボ
最高出力 136 PS / 4,400 rpm 136 PS / 4,400-6,450 rpm 177 PS / 5,000 rpm
最大トルク 22.4 kgm / 1,250-4,300 rpm 22.4 kgm / 1,250-4,300 rpm 25.5 kgm / 1,500-4,500 rpm
車重 1,430 kg 1,430 kg 1,440 kg
燃費 (JC08) 18.1 km/L 16.6 km/L 16.8 km/L
トランスミッション 8AT 8AT 8AT
価格 298 万円~ 298 万円~ 397 万円~

スペックはほぼ変化無しに留めています。最高出力・最大トルク共に同一です。

唯一最高出力136馬力を発揮する回転数が、4,400-6,450rpmと範囲表記だったのに対して4,400rpmのみになっています。出力はトルク×回転数なので4,400rpmで出力が頭打ちになるとはあまり考えられませんが、低回転用ターボで最大トルクが出るのは4,300rpmまで。1気筒辺りの排気量が増えた(400cc → 500cc)ことで高回転でのトルク落ちが激しくなったのかもしれません。ちなみにボア/ストローク比は1.11→1.15とほんの少しロングストロークになりました。

スペック上はBMWミニの「クーパー」に搭載されている3気筒エンジンと同一です。品質にはあまり期待できませんね……。4気筒エンジンを搭載し続ける120iとの差額は、同等グレード間の比較で60万円程度です。

118iという名前

2015年5月に発売された現行「118i」は、先代「116i」とスペックがまったく同じなのにも関わらず、なぜか「118i」になりました。

BMWの命名規則は、1桁目がシリーズ名、2・3桁目が排気量を100cc単位にした数値、最後にガソリンエンジンがインジェクションの「i」、ディーゼルが「d」が付きます。排気量の2桁は、ダウンサイジングターボを搭載しだした頃から「自然吸気エンジンでの相当排気量」を指すようになりました。

つまり、「118i」は「1シリーズの自然吸気1.8L相当のガソリンエンジンを積んだモデル」となります。スペックからすると116iの方が相応しいと思うんですけどね。数字だけ大きくなって車のグレードが上がったように感じさせようとするのはなんだか貧乏くさいです。

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買うエンジンを選べない車

3気筒エンジンを搭載した118iの発売は9月5日です。1シリーズのエンジンについて8月初旬にBMWのディーラーに聞いたところ、驚きの回答が。

すでに118iには3気筒エンジンが載ることになっています。日本にある在庫車を購入する場合は(3気筒未発売なので)もちろん4気筒エンジンです。

在庫に無い仕様でオーダーする場合、4気筒エンジンが載ってくるか3気筒エンジンが載ってくるかは入ってくるまで分かりません

つまり、自分が買う車がどんなエンジンを搭載しているか分からないまま注文する(キャンセルには相応のキャンセル料がかかる)ことになります。ちょっとした装備の差ならよくある話でしょうが、クオリティにかなりの差がある4気筒と3気筒でこれでは怖くて注文できませんね。

確かに気筒数と排気量以外のスペックはほぼ同一ですし、価格もまったく一緒です。だからと言ってこんなオーダーのさせ方はプレミアムブランドのすることではありませんね。

ディーラーマンはこうも言っていました。

選んで注文できるなら3気筒を選ぶ人なんていませんよね。

少なくともこの人は明らかな劣化であることを認識していました。質を落とすなら価格が下がらないと見合わないですよね……。

まとめ

正直これは厳しいですね。

BMWの最廉価モデルといえども、プレミアムブランドのCセグメントです。A1のように音や振動を抑えてBセグメントに搭載するならまだ分かります。3気筒ミニクーパーのクオリティは私にはBセグメントですら許容範囲外でした。

同じく音や振動が発生するディーゼルエンジンなら、環境負荷の小ささや燃費の良さ、燃料費の安さがあるので仕方ないと思えるところ。BMWのディーゼルがマツダやボルボに劣っていると言う問題もありますが。

3気筒といいディーゼルといい、品質の低下が無視できないレベルにきているBMWの将来が心配です。

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