スズキ社長が長男・俊宏に交代。でもあんまり変わってないような?
2015/07/03
"怪物"と呼ばれたスズキの名物社長・鈴木修 社長兼会長が、社長職を辞任しました。長男の俊宏副社長が社長に昇格します。
でも内容を見ると実質何も変わらないんじゃないかなぁという気がします。
発表された内容
スズキは 30日、鈴木修会長兼社長(85)が7月1日付で社長を退任し、鈴木俊宏副社長(56)が社長に昇格する人事を固めた。修氏は会長兼最高経営責任者 (CEO)に就く。長男である俊宏氏への交代により若返りを図る。独フォルクスワーゲン(VW)との提携解消交渉の長期化が経営に影響を及ぼしていること にけじめをつける狙いもあるとみられる。新たに中期経営計画を策定し、5年後に売上高で約3兆7千億円を目指す。
あまり変わっていないような……?
とはいえ鈴木修会長はCEO(最高経営責任者)に就きますし、会長職は辞めません。
表面上は若返りを図るために見えますが、実態は変わらないんだろうなと思います。
「こういうご指摘をいただきまして、これは若返らせなきゃいかん、ということで。私が一番先に辞めればいいのだが、そうもいかないという、うぬぼれもありますから。取締役の最年長者と、専務役員や常務役員など執行役員の最年長者を、1名ずつ辞めていただいて、これから5年間で若返りを図る。こういう風に思っていますから、そんなご理解をいただければと思います」(鈴木修会長、2015年5月11日の会見で発言)
まだまだ実質的な経営者は鈴木修会長であり続けるのでしょうね。
鈴木修会長は今年85歳になりました。社長に就任したのは1978年。2000年に会長に退きましたが、当時の津田紘社長が病気退任したことで2008年からは社長職に復帰しています。鈴木修会長は40年近くトップに居続けているワケですね。
今回年齢のこともあって社長職から降りたのでしょうが、会長職はまだしもCEOから降りられなかったということは、まだ長男・俊宏新社長にすべてを任せきることができないのでしょうね。