トヨタとスズキが業務提携に合意!何が変わるの?目的は?

   

トヨタとスズキが業務提携に向けた覚書を締結したと発表しました。

何を目的とした業務提携なのでしょうか? 何が変わるんでしょう?

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トヨタとスズキの業務提携

2月6日、トヨタとスズキが「業務提携に向けた検討を開始する覚書を締結した」と発表しました。

トヨタとスズキの業務提携自体は、2016年の初め頃から噂レベルでは出ていました。2016年10月には業務提携の検討をしていることを正式発表、そして今回業務提携に向けた覚え書きの締結に至ったというわけです。

前回発表との違い

昨年10月もトヨタとスズキが共同で正式発表しました。今回の発表は前回と何が違うのでしょうか?

前回の発表は提携を検討するとの発表でした。まだ提携するかは確定していないが、提携するかどうかについて検討・交渉していきますよ、ということです。

この時点ではまだ何かが決まったというわけではなく、提携をするのかどうか、検討している最中だということでした。

一方今回の発表は提携に向けた覚え書きを締結したとの発表です。提携に「向けた」と言っているとおり、まだ業務提携そのものが成立したわけではありません。しかし覚書を「締結」と言っているとおり、何かについて合意が取れたようたすね。

業務提携に向けた検討を開始する覚書……?

今回締結したのは「業務提携に向けた検討を開始する覚書」だそうです。なんだか分かるような分からないような、ぼんやりした名前ですね。提携するの?しないの?

結論から言えば、業務提携すること自体はほぼ確定したと言えます。具体的な提携範囲や内容についてはまだ交渉中ではあるものの、業務提携をすること自体と、業務提携の大筋については合意が得られたということになります。

「覚書」とは「正式契約に先立って、内容の要約を記した予備的に作成される文書」のことです。「業務提携に向けた検討を開始する覚書」などという変な名前になっているのは、中身がちゃんと決まっていないのに「業務提携」だと発表することはできないので、あくまで「業務提携に向けた検討」だという体(てい)をなさないといけないというだけです。

今回の発表を分かりやすく言えば「トヨタとスズキが業務提携することで合意した」となります。細かい内容はこれから、ということですね。

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何のために?何が変わるの?

業務提携ということですから、それぞれにメリットのある話です。何が目的で何が変わるのでしょうか?

スズキ

スズキは2009年にフォルクスワーゲンと業務資本提携を結びましたが、2015年に提携を解消しました。「対等な提携」だとするスズキと、「スズキに対して財務・経営面で重大な影響を及ぼせる」としていたフォルクスワーゲンの間には溝があり、スズキ側が独立を保つために提携解消に向かったようです。

スズキはフォルクスワーゲン以前にアメリカのGMと提携していました。GMから離れ、フォルクスワーゲンと繋がろうとしたものの物別れに終わり、別の提携先を模索していたわけですね。スズキ単独での生き残りは困難だと判断してのことでしょう。

スズキ側のメリット

スズキのメリットは技術調達です。

トヨタは言わずと知れた超巨大企業。新技術の開発にも積極的に投資しています。ハイブリッド、燃料電池、自動運転などの技術も擁しています。一方スズキは最近やっとモーター発進できるハイブリッドカーを投入した程度↓

販売の中心が低価格小型車なことも含め、スズキが単独で新技術を開発していくのは難しいでしょう。トヨタの技術提供を受けることで、トヨタの技術を使ったスズキ車が登場することが予想されます。マツダのハイブリッド車のようにトヨタのハイブリッドシステムをそのまま搭載するかもしれませんし、トヨタの技術支援を受けた上でスズキ側で新技術が投入されるかもしれません。

もう一つはトヨタとの部品調達の共有です。車を作るために必要な部品は多種多様にあり、他社から調達する部品もたくさんあります。部品調達は一般的に数が増えるほど単価を下げられます。世界で販売台数1位2位を争うトヨタと部品調達を共有することができれば部品単価を下げることになり、販売価格を下げたり利幅を増やしたりといったことが可能になります。

トヨタ

トヨタはスズキの小型車開発力と新興国戦略を欲しているのだと思われます。

性能や質感よりも価格と信頼性が重視される新興国では小型車がよく売れます。スズキは発展著しいインドにおいて長年にわたってトップの座についています。小型車開発と新興国での生産・販売ノウハウを得ることで、トヨタ・ダイハツが新興国市場で飛躍する足がかりとしたいのでしょう。

技術供与を受けるであろうスズキに対して、トヨタ側は日本のユーザーにはあまり影響がないでしょう。

裏には支配の思惑が……?

トヨタは長らく小型車(特に軽自動車)の分野をダイハツに任せ、トヨタからは軽自動車を出していませんでした。しかし2011年からトヨタブランドでも軽自動車を販売(ダイハツからOEM供給を受ける形)するようになり、さらには2016年にダイハツを完全子会社化しました。

水面下で提携交渉が進んでいたことを考えると、ダイハツの完全子会社化にも納得がいきます。スズキは国内市場でダイハツとの熾烈な争いを繰り広げています。年度末には軽自動車販売台数1位の座を巡って乱売合戦が行われ、両社ともに収益が悪化するという状況になっています。

トヨタは[ダイハツの子会社化]→[スズキとの提携]とステップを踏むことで、スズキ・ダイハツの無謀な争いに終止符を打とうとしたのでしょう。スズキにとっても良い争いではない(収益アップに繋がらない)ので利害が一致したと思われます。

このまま提携が進めば、スズキにトヨタの技術が入っていくことになります。ダイハツはトヨタの子会社ですから、当然トヨタの技術が持ち込まれていくことでしょう。するとスズキとダイハツのライバル関係も変化していくことでしょう。業務提携の成り行きによっては、軽自動車業界がトヨタに支配されていく可能性すらあります。

ユーザーにとってはトヨタよりダイハツの方の変化の方が影響が大きそうですね。

まとめ

大企業同士の提携とはいえ、随分時間がかかっていますね。最終的な業務提携はまだまだ数ヶ月は先になりそうです。

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