ゴルフGTE試乗レビュー!欧州ハイブリッドは本当に面白いのか?

   

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フォルクスワーゲン・ゴルフGTEに試乗してきました。充電コネクタからの充電もできる、「プラグインハイブリッド(PHV)」というタイプの車です。

「燃費だけのハイブリッドは、もう古い。退屈なハイブリッドに、終わりを告げる。」がコンセプトのゴルフGTEは本当に面白いのでしょうか?

発表時の記事もご覧ください。

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エクステリア

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この画像では少し分かりにくいですが、フロントグリルから左右のヘッドライトにかけて水平に青いラインが入っています。地味なゴルフのデザインにあってなかなかにオシャレです。青はクリーンなイメージもありますからね。EV的な使い方のできるPHV(プラグインハイブリッド)には合いますね。

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プラグインのコネクターはフロントの「VW」エンブレムを開いた場所にあります。デザインと機能を融合させるのは上手いんですが、使い方によっては頻繁に(毎日など)開け閉めすることになるので、手垢でエンブレムが汚くならないかが心配です。そしてディーラーの展示車はすでに開閉が少し渋くなっていました。こういう所の質感は大事にして欲しいですね。

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リアハッチの取っ手

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バックカメラ

ちなみにゴルフのリアエンブレムは、上側を押すとリアハッチを開けるための取っ手になり、後退時にはバックカメラになります。1個3役(エンブレム,取っ手,カメラ)なんですよ。

アルファロメオ・ジュリエッタ

アルファロメオ・ジュリエッタ

ちなみにイタリア車のアルファロメオ・ジュリエッタはリアエンブレムがスイッチになっていて、エンブレムを押し込むとリアハッチの電磁オープナーが作動してハッチが小さく開きます。どちらもリアハッチに変な隙間ができないのでいいですよね。

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ホイールは専用設定のようで、GTEのマスクにもよく似合っていました。

インテリア

インテリアの基本要素は通常のゴルフと同じです。ステアリングデザインなど使っているパーツはゴルフのスポーツグレード「GTI」と同一のものを使っているものも多いです。プラグインハイブリッドとはいえ、ゴルフGTIよりもさらにちょうど100万円高い(GTI:399万円、GTE:499万円)ですからね。これくらいインテリアも質が高くないと「GTE」の名が泣きます。

他にゴルフと明確に違うポイントです。

トランク

トランクはバッテリーに侵食されてハッチ下端の高さにフラットになっています。通常のゴルフではこれより10cmくらい低い位置にトランクの床面があるのでやや積載能力が劣ります。ちょっと気になるのはフラットなので荷物が手前側に寄っているとハッチを開けた時に荷物が倒れてくるのではないかということです。これは実際に使ってみないと分かりませんね。

ちなみに通常のゴルフも底板の設置位置を移動することで、途中が斜めになっている底面をフラットにできる機構になっていますが、これは機能追加なので問題ありません。GTEは単純に積載能力が落ちます。

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e-ゴルフ

写真は電気自動車の「e-ゴルフ」のものですが、トランク部分は恐らく同一です。

メーター

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メーターはGTE専用になっています。

特に左側のメーターはかつてない特殊なものです。ハイブリッドの稼動状態を視覚的に分かりやすく示すメーターで、まず9時の位置がOFF=駐車状態です。

12時の位置が「0」で、停車時はここです。右側の0~5くらいまでは青く塗られていて、この領域がモーターのみのEV走行領域です。右側にさらに超えて10までがエンジンとモーターが協調動作している状態です。さらに10を超える領域には「BOOST」と書かれています。ここはGTEモード(後述)で入ることのできるハイパワー走行状態です。

12時より左側は緑に塗られた「CHARGE」領域で、バッテリーへの充電中を表します。

おそらく0~10の数字はエンジン+モーターの出力を10分率(割合)で示したものでしょう。GTEの場合モーターとエンジンの出力がほぼ同じなので、5まではモーターのみという表記なのだと思います。

なかなかうまく表現されたメーターで、下手にモーターとバッテリーとエンジンのイラストを描くよりよっぽど分かりやすいと思います。針の動きも自然なので、慣れればこのメーターだけでどんな走りをしているかなんとなく分かりそうです。「なんとなくメーター」と名付けました。今。

一方で、実際のエンジンの作動状態が分かるタコメーターは左下に小さく書かれているのみです。エンジンの実際の動作なんかは気にせずにハイブリッドの制御は任せなさいってことなんでしょう。でも「なんとなくメーター」ではエンジンが回っているか分からないので、せめて垂直ゼロ指針(6時の位置が0)にするとかもう少し分かりやすくして欲しかったです。

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走り

モード変更ボタンがあって、純粋な電気自動車として走る「EVモード」、プリウスのような通常のハイブリッドになる「ハイブリッド通常モード」、モーターとエンジンをフル稼動させてスポーツ走行する「ハイブリッドGTEモード」が選べます。

EV走行

EV走行はスムーズそのものです。低回転トルクが強いので発進加速はかなりスムーズになっています。

ただ、踏みこんで一定以上の加速をするとパワー不足を感じました。60km/h以上で加速するとざっくり80馬力のエンジンくらいの出力に感じました。

EV走行でもパワーが足りなくてアクセルをガッツリ踏むと、キックダウンスイッチのような仕組みでGTEモードに切り替わります。エンジンが掛かって一気にトルクが倍くらいになります。

ハイブリッド走行

通常走行のフィーリングはかなり自然です。

トヨタ式と違って充電にはあまり積極的ではありません。ブレーキを踏めば充電しますが、アクセルオフでは通常の惰性走行になるので違和感はありません。その分充電はしてくれませんが。

ブレーキのフィーリングは充電しているにも関わらずかなり自然です。通常のガソリンエンジン車の感覚でブレーキングできるのはかなりありがたいです。トヨタ式ハイブリッドだとブレーキのフィーリングがガソリンエンジン車と違っているので気持ち悪い感じがしますが、それが無いのはいいですね。

GTEモード走行

GTEモードではモーターとターボエンジンがガッツリ働いてくれます。最高出力は、回転数の組み合わせはあれど計200馬力にも達するのでこの車格には十分です。

実際、1.4Lターボの「ゴルフ ハイライン」よりも1クラス上の加速感がありました。

人工の音がやる気にさせてくれるとのことでした。感性に合わせるという意味ではうまい。けれどもスポーツカーメーカーがやることでは決してない。VWだから許されるのかも知れないけど、これでスポーツを名乗ることは許されないでしょうね。せめてインテーク音の導入にして欲しかったです。なんならガソリン不始動でも排気音がするらしいという恐ろしい話が……。

足回り

ゴルフと同一に感じました。ガッチリ安定志向なのはドイツ車らしいです。コーナリングで心地よい感じはあまりありませんでしたね。

でもさほど重さを感じなかったのがいいところですね。

技術

エンジン技術

エンジンが始動されずにいつもEV走行してもエンジンが劣化しないように、ピストンリングが緩めだったりガソリンのエア抜きをしたりというEV走行前提の設備が備わっています。ハイブリッドとプラグインハイブリッドの設計上の違いはここでしょうね。

充電

急速充電には対応していません。高速道路のサービスエリアでは充電できないそうです。ショッピングモールでも日立製充電器だと充電できないという問題もあるそうです。

基本家庭での充電前提なのでしょうね。マンションに住んでいる人にはプラグインハイブリッドの所有は現実的ではなさそうです。

家庭用充電設備の設置には、国からの補助金に加えてフォルクスワーゲンが15万円分の商品券を出してくれるそうです。商品券分で相殺するとほぼ無償で設置できるそうです。

まとめ

プラグインハイブリッドという「エコ」ジャンルの車でありながら、スポーツ走行をちゃんと考えて面白い車に仕上げたのは意欲的だと思います。

一方でスポーツカーではありませんし、GTEモードでの走行もまぁまぁ速いのレベルで刺激的ではありません。EVモードではやはり物足りませんし、本気でエコなスポーツという点では純EVにしないといけないのでしょう。

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