素晴らしい割り切りで女性にウケる新型ラパン
2017/02/14
スズキが新型ラパンを6月3日に発売した。ほぼ女性のみにターゲットを絞った車で、「丸くて四角い」デザインが目を引きます。
ラパンってどんな車?
スズキの「ラパン」は、スズキ・アルトをベースにしたハッチバック(2ボックス)型の軽自動車です。正式名称は「アルトラパン」ですが、ベースがアルトなことが意識されることはほとんどなく、当のスズキを含めほぼ常に「ラパン」と呼ばれています。
初代ラパンは2002年に発売され、2008年に二代目にモデルチェンジ。今回は三代目のラパンとなります。ユーザーの9割が女性、しかもスズキの軽自動車でユーザー平均年齢が最も若いモデルです。ちなみにライバルは2009年に発売されたダイハツ・ミラココアですが、こちらはラパンほど男性客を捨て切れていないように思います。
アルトは綾小路翔と大槻ケンヂといかにも安そうな軽自動車でも取り上げたように、2014年末にモデルチェンジされました。ラパンのモデルチェンジはアルトに合わせた形ですね。でも先代までと同様に、内外装デザインはアルトと随分異なっています。
新型はどこが変わったのか
二代目ラパンには2013年に登場した「ラパンショコラ」という派生モデルがあり、こちらはエクステリアデザインがやや異なります。
三代目はさらに丸みを強調したデザインになっています。
インテリアもおしゃれで可愛らしい作りになっていますね。メーターもミニクーパーを想起させるような一眼の丸型です。
サイズやエンジンは変わっていない
サイズは全高が15mm高くなっただけで、全長・全幅は二代目と全く同じです。エンジンもあまり変わっていません。
しかし、車重は実に120kgも軽量化されたことで、軽快な走りと低燃費を実現しています。2WDモデルのJC08モードでの燃費は二代目の 21.0km/L から 29.6km/L に大幅に伸びました。
女性に喜ばれる装備が充実
ラパンという車は、外装・内装・色を含め、ほぼ完全に女性に向けた車作りをしています。例えばメーターパネルに埋め込まれた液晶には、初代ラパンから使われているうさぎのキャラクターが挨拶したり誕生日を祝ったりしてくれます。
トールワゴン全盛から変わりつつある軽自動車
スズキがワゴンRで一世を風靡して以降、軽自動車でかなりの人気を誇った軽トールワゴン。もちろん今でも人気は健在ですが、トールでありながらSUV風に仕立てたスズキ・ハスラー、あえて低くする方向に向かったスズキ・アルト、思いっきり縦に延ばして1,800mm超えになったダイハツ・ウェイク、と異なる方向で勝負する車種が出てきました。
「どれ買っても同じだから安いやつ」ではなく「この部分が好きだからこの車種がいい」と積極的に買ってもらうためにも、ターゲットを絞った差別化が必要になってきますね。