あなたは愛車を他人に貸せますか? ロビンチェイスが切り開く「モノを貸すビジネス」

     2015/07/03

car-sharingプレゼンテーション動画を配信しているTED.comに、カーシェアリングを普及させたロビン・チェイスの動画が掲載されていた。

Robin Chase: The idea behind Zipcar (and what comes next)-

ロビンチェイス:Zipcarの背景にあるアイディア(とその先に何が来るか)

Zipcarってなに?

Zipcarとはアメリカで展開しているカーシェアリングサービスのこと。日本でもタイムズが大々的にカーシェアリングサービスを展開してきていますね。

車 を所有していない人にとって、カーシェアリングは便利なサービスです。旅行に行くなど長時間車を借りるならレンタカーが便利ですが、重たい荷物を買い物に 行きたい、みんなでちょっとご飯を食べに行きたい、みたいな短時間の利用では単価が非常に高く経済的ではありません。その点カーシェアリングなら、使った 時間だけ料金が発生するシステムなので、必要に応じて利用することができます。

ロビン・チェイスが言っているように、これによって普段ほとんど使われない多くの車がカーシェアリングに取って代わることができますし、利用している間料金が発生することで、車の利用自体を減少させることができます。

カーシェアリングの先にあるもの

ロビン・チェイスがカーシェアリングの次に普及させようとしているのが、「所有している車を他人に貸す」というサービスです。つまり、自分の所有している車を借りたいという人に一定期間車を貸して、その対価をもらう。そして車の需要と供給の結びつけをbuzzcarという会社が担う、というものです。

これを可能にしているのがインターネットの普及です。貸したい人はbuzzcarに情報を登録しておく。借りたい人が申し込むと、貸し主に連絡がいって金額の交渉などをする。成立すれば実際に貸し借りが行われる。

日本では普及するか

た しかに面白いサービスですが、これが普及するかはその国の国民性に依存するように思います。自分の所有物、しかも車という高額かつステータス性のあるプラ イベート空間を他人に貸すというのは、国や文化によっては難しいのではないでしょうか。私は日本では難しいのではないかなぁと思います。車の使っていない 時間をお金に換えられるのはいいことかもしれませんが、そこまでしてお金を欲している人はそもそも車を所有しないように思います。

車は権利ではなくモノです。使い方次第では壊れたり、汚れたりもします。車内でポテチ食べたり、ペット乗せたりされたらたまりませんよね。もめ事が頻発しそうです。

個人対個人のビジネスでは、eBayやヤフオクがすでに大きく普及しています。ですがこれらは「貸す」ではなく「売る」です。貸すとなると売るとき以上にお互いの信頼関係が必要になってくるでしょう。

「車を貸す」に最も近いと思われるのが「家を貸す」でしょうか。市場が存在しないわけではありませんが、日本ではさほどメジャーにはなっていませんよね。所有物や身を置く場所を「ビジネスだから」と割り切れないところが日本人の国民性のように思います。

ロビン・チェイスはこのサービスをフランスで立ち上げました。ヨーロッパ特有の国民性がこのサービスに合っていたのかもしれませんね。

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