スズキの新型車バレーノのサイズ&価格。既存Cセグと比較して予想
2015/09/16
スズキが新型コンパクトハッチバック「バレーノ」を9月に開催されるフランクフルトモーターショーで発表することを予告しました。ティーザー映像も公開されて徐々に姿が見えつつあります。すでに公開されている情報からバレーノがどんな車なのか推測してみましょう!
※ 9/1追記。フロントマスクの画像が公開されました。
※ 9/16追記。実車が公開されました。
目次
「バレーノ」という車
新型コンパクト「バレーノ」は9月15日から開催されるフランクフルトモーターショーで正式発表されます。
フランクフルトモーターショーといえば、他のメーカーではすでに日産が新型コンパクト「Q30」、マツダがコンセプトカー「越 KOERU」をそれぞれ発表することが予告されていますし、ポルシェは新型セダン「パジュン」を発表するという噂もあります。
公開された映像
公式に以下の映像が公開されています。
紹介されているのは、フロントの一部、リアの一部、サイドビューです。結構見せちゃってるなぁというのが正直な感想です。
公開された映像とすでに分かっている情報から、新型車はCセグメントとみられています。
日本でのライバルはマツダ・アクセラとスバル・インプレッサですね。世界的にはCセグメントのベンチマークと言われるフォルクスワーゲン・ゴルフを始め、BMW・1シリーズ、アウディ・A3、ボルボ・V40なども含まれる小型実用車の激戦区です。
デザイン的に参考になるのは、今年3月のジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカー「iK-2」です。バレーノはiK-2の市販車版ということですね。
デザイン
フロントデザイン
フロントのデザインは精悍でスッキリしています。スズキの最新車「SX4 S-CROSS」と比べてもよりシンプルにしています。
ただ、正面から見た顔は太っちょというかSUV的で重たそうな印象を受けます。
リアデザイン
映像ではかろうじてテールランプが見えるところまで映されています。
テールランプはは10年前まで販売していたトヨタ・プラッツ(初代ヴィッツのセダン版)のように見えて安っぽく感じてしまいます。
テールランプが正方形に近い形なのは、同クラスの現行スバル・インプレッサとも似ていますね。こっちはバレーノよりは凝った造形になっています。どちらもあまりカッコ良いとは思えませんが。
価格帯はもちろん違うものの、同じCセグメントにはジュリエッタやV40なんかもいるので、ダサいリアビューはどうしても見劣りしてしまいますね……。
サイドビューを比較
バレーノで最も明確に公開されているのはサイドビューです。このクラスのハッチバックとしてはやや車高が高めなので、昨今のSUV人気を受けてややSUV寄りの雰囲気に仕立てたいのでしょうか。ボンネットが結構高いことも気になります。
サイドビューを他のCセグメント車と比較してみましょう。
フォルクスワーゲン・ゴルフとの比較
バレーノが挑戦するCセグメントを世界的に牽引しているのは、長い歴史を持つ「フォルクスワーゲン・ゴルフ」です。
4,265×1,800×1,460mmのゴルフをバレーノと重ねてみました。バレーノのサイズが分からないので、ゴルフの2,635mmのホイールベースと一致するサイズにしています。
こうして見ると車体サイズはほぼ同一に見えます。ルーフラインは少しだけ高いですね。SUV的な性格を持たせつつ日本の立体駐車場を考慮すると全高は1,500~1,550mmに入るでしょうから、この重ね合わせよりバレーノはほんの少し大きいのかもしれません。
マツダ・アクセラスポーツとの比較
アクセラスポーツ(ハッチバック)は4,460×1,795×1,470mmです。こちらでもアクセラのホイールベース2,700mmに合わせて重ねてみました。
ゴルフより65mm長いアクセラのホイールベースに合わせてみてもバレーノの方が小さいですね。アクセラがCセグメントではやや長めなのがよく分かります。ゴルフでの考察を踏まえるとこちらの比較はかなり正確かと思います。
やはりボンネット高は高めでルーフは1,530mm程度。フロントドア前端が比較的前寄りなのでフロントドアが大きいです。フロントガラスも結構前に出ているので車室空間は大きめでしょう。一方でボンネットが(アクセラと比べると特に)短いので、デザイン的にスポーティさはあまり出せないと思います。顔も顔ですし、SUVぽさのある広めのCセグメント車ということでしょう。
バレーノのサイズは4,300×1,780×1,530mm、ホイールベースはアクセラと同等の2,700mmと予想します。
まとめ と 予想価格
搭載されるエンジンは一足先に発表されている1.4Lターボエンジン「BOOSTERJET」でほぼ決まりでしょう。国産の直接のライバルは、インプレッサとアクセラのどちらも2.0L自然吸気エンジンのモデルでしょう。インプレッサが192万円~、アクセラが228万円~なので、バレーノのスタート価格は200万円を切って190万円台で出してくることでしょう。
世界的には激戦区なのに、日本車ではアクセラとインプレッサ以外ほとんどいなかったCセグメント(プリウスも一応Cセグですが形状や目的が違いすぎるので除外)。日本で人気のコンパクトカークラス(ヴィッツ,フィットなど)より走りも実用性も一回り上なので、バレーノをきっかけに日本でももっと増えたらなぁと思います。
ただ、バレーノのデザインは若干SUVへの浮気が見て取れて、似たようなサイズのクロスオーバー「SX4 S-CROSS」との棲み分けができるのか怪しいです。スイフトの純系統上位車種として売った方がいいんじゃないかなぁと思ってしまいますが、まずは9月の正式発表を楽しみに待ちましょう。
※ 9/1追記。フロントマスクの画像が公開されました。
※ 9/16追記。実車が公開されました。