メルセデスベンツC220d試乗レビュー!ディーゼルの質や音は気になるか?

   

メルセデスベンツ・Cクラスのディーゼルエンジン搭載モデル「C220d」を試乗してきました。

ベンツのディーゼルエンジンは選択する価値のあるモデルなのでしょうか? BMWのディーゼルとではどちらがいいのでしょうか?

C180の試乗レビューC200の試乗レビューも併せてご覧くださいね。

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メルセデスベンツ・Cクラス

メルセデスベンツのDセグメントセダン/ステーションワゴンが「Cクラス」です。トヨタ・マークXや日産・スカイライン、欧州車ではBMW・3シリーズやアウディ・A4と同じクラスに属します。

メルセデスベンツのラインナップは下からAクラス、Cクラス、Eクラス、Sクラスの順に並んでいます。他にAクラス派生のBクラスやCLAクラス、Cクラス派生のGLCクラスなどもありますが、基本はA・C・E・Sの4階層になっています。Cクラスは下から2番目。サイズも小さくFFのAクラスに比べて余裕があり、ハッチバックではなくセダンになるCクラスは、メルセデスベンツの中でも最も標準的な(というか普通な)モデルということですね。

Cクラスのラインナップ

Cクラスはエンジンの違いによって5種類に分かれています。

C180 C200 C220d C250 C350e
(プラグインハイブリッド)
排気量 1.6Lターボ 2.0Lターボ 2.2Lディーゼル 2.0Lターボ 2.0Lターボ+モーター
出力/トルク
(モーター分)
156ps / 25.5kgm 184ps / 30.6kgm 170ps / 40.8kgm 211ps / 35.7kgm 211ps / 35.7kgm
(+ 82ps / 34.7kgm)
セダン価格 436 万円~ 545 万円~ 570 万円~ 670 万円~ 721 万円~

一番下のC180はDセグメントセダンとしては明らかにパワー不足。車体の重さが目立ってしまってあまり良い車だとは感じられませんでした。

これがC200になるとパワー不足が解消され、ラグジュアリーセダンとしての良好な素性が享受できるようになります。特にエアサスをオプション装着した場合は非常に穏やかな足回りで快適な乗り心地になります。見た目の割にスポーツは全然感じられませんでしたけどね。

今回はC200と同等クラスとしてラインナップされているディーゼルモデル「C220d」です。日本ではまだまだマイナーの域を出ないクリーンディーゼル車ですが、ヨーロッパではすでにかなりの販売割合をディーゼルが占めるようになっています。日本でもディーゼルモデルを購入する価値はあるのでしょうか?

走り

騒音・振動

まずはディーゼルエンジンで最も気になる騒音と振動についてです。ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べてドコドカという振動が発生しやすく、「カラカラカラ……」という特有のエンジン騒音もあるので敬遠されがちです。

Cクラスのディーゼルエンジンは、日本で販売するのに遜色ないほどに静かでした。ガソリンエンジンに比べればどうしてもエンジン音が大きいですが、十分に静かだと思います。

車の性格的に車体の遮音性が高いということももちろんありますが、どうやらエンジン自体も結構静かになるように設計されているようです。元々静かなエンジンをしっかり遮音すれば、車内が静かになるのは当然ですね。エンジンがもっと静かなガソリンエンジン車ならさらに静かというわけです。

振動についてはほとんど気になりませんでした。ガソリンエンジンよりわずかにうるさいという程度でしょう。

一方BMW・3シリーズのディーゼルエンジンはここがまったくダメでしたからね。とりあえずCクラスは騒音と振動では落第しません。

加速感

ディーゼルエンジンらしく、低回転域のトルクは強烈です。最大トルクは40kgmに達するので、低回転域の加速だけで言えば1クラス上のレベル(3.5L自然吸気クラス)です。例えばフェアレディZは3.7Lガソリン自然吸気エンジンで38.1kgmです。

でもC220dはディーゼルエンジン。回転数を上げると途端に伸びの悪さが露呈します。

車種 メルセデスベンツ・Cクラス BMW・3シリーズ
グレード C200 C220d 320i 320d
車重 1,540 kg 1,650 kg 1,580 kg 1,570 kg
駆動方式 FR
トランスミッション 9AT 8AT
排気量 2.0L ガソリンターボ 2.1L ディーゼル 2.0L ガソリンターボ 2.0L ディーゼル
最高出力 184 ps 170 ps 184 ps 190 ps
最大トルク 30.6 kgm 40.8 kgm 27.5 kgm 40.8 kgm

回転数上げるとトルクがなくなってく。回転数を上げなければ分厚いトルクで不満ないどころか余裕あるほどの加速をしてくれます。走りたくて回転数を上げたときの走りの感じはマツダやボルボ(とたぶんBMW)の方が良かったように感じました。

トランスミッション

トランスミッションは9速ATです。トランスミッションについてのレビューはこちらをご覧ください↓

ドライビングポジション

Cクラスのドライビングポジションについては、C180のレビューに書きました。シート調整などには工夫が見られたり、ATのシフトレバーがステアリングコラムに付いていたりと面白い工夫が見られます。ただ、ペダル配置には不満が残りました。

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ディーゼルを選ぶ価値はあるか

日本でCクラスのディーゼルモデルを選ぶ価値はあるのでしょうか?

車種 メルセデスベンツ・Cクラス
グレード C200アバンギャルド C220dアバンギャルド
車重 1,540 kg 1,650 kg
駆動方式 FR
トランスミッション 9AT
エンジン形式 直列4気筒
排気量 2.0L ガソリンターボ 2.1L ディーゼル
最高出力 184ps / 5,500rpm 170ps / 3,000-4,200rpm
最大トルク 30.6kgm / 1,200-4,000rpm 40.8kgm / 1,400-2,800rpm
フロント
サスペンション
マルチリンク
リア
サスペンション
マルチリンク
燃費 14.2 km/L
(7.0 L/100km)
20.3 km/L
(4.9 L/100km)
燃料 ハイオク 軽油
年間燃料費
(10,000km)
ハイオク145.3円
ディーゼル105.2円
10.2 万円 5.2 万円
価格 525 万円~ 550 万円~

C200との車両価格差は約25万円です。一方燃料費の差は年間約5万円にもなるので、単純計算でディーゼルエンジンの価格差は燃料費で元が取れます。一方で重要なのが、ディーゼルモデルにする必要があるのかです。単に安さだけを見るなら、(装備内容はともかく)C180の方が圧倒的に安いです。

C200を選ぶべきかC220dを選ぶべきかの決め手は、低回転トルクの大きさとエンジン騒音のどっちを重視するかでしょう。ディーゼルをメリットはもちろん燃料費の安さもありますが、低回転でのトルクが大きく街乗りが楽に乗れるということがあります。一方静粛性や振動は(BMWより優れてるとは言っても)まだまだディーゼルはガソリンには及びません。

 

BMWのディーゼルよりは遥かに良い

BMWのディーゼルエンジンはまったくダメで、ガソリンエンジンモデルの完成度の高さもあってディーゼルを選ぶ価値はまるでありませんでした。しかし、Cクラスのディーゼルは十分比較するに値する完成度ではあると思います。

燃料費・低回転トルクといったディーゼルエンジンの強み、静粛性・高回転の伸びといったガソリンエンジンの強みをしっかり比較した上で、自分に適切なモデルを選ぶと良いと思います。

まとめ

C180、C200、C220dの3台を乗り比べましたが、総評として全体の完成度はC200>C200d>C180の順です。

日本の場合はヨーロッパほど極端な燃料価格や制度になっているわけではないので、燃料費で元が取れるからといってもわざわざディーゼルモデルを選ぶ必要はないと思います。街乗り主体で低回転トルクを重視する人であればメリットはあるかもしれませんが、せっかくCクラスがラグジュアリーセダンとして完成されているのに、騒音と振動で劣るディーゼルエンジンを組み合わせるのはもったいないというか、車選びに一貫性が無いように思います。

少なくともBMWの3シリーズディーゼルにするよりは遥かに上質を感じられるでしょう。ディーゼル品質だけならマツダ・アテンザが同等レベルにありますが、FRであることの走りの良さや静粛性や装備の面での高級感、それに「メルセデスベンツである」ということに対する高いブランドイメージがあるのでCクラスを選ぶというのは十分に価値があると思います。でもディーゼル前提の車探しをしているのでなければ、普通にガソリンエンジンモデルを買った方が満足感は高いでしょうね。

C180の試乗レビューC200の試乗レビューも併せてご覧くださいね。

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