止まらない車離れ!15年後には乗用車が356万台減る!
2015/07/03
野村総合研究所が、国内の乗用車保有台数について、2030年までの将来推計を行いました。
2030年の乗用車保有台数は約3,600万台で、2014年に比べ9%減少
全国の乗用車保有台数(対象は自家用の乗用車で普通車と小型車。軽自動車を除く)は、2030年に約3,597万台となり、2014年3月末時点の3,953万台*1から、356万台減少する予測結果が得られました。16年間の減少率は9%です。
この減少率は、同じ期間における全国世帯数の減少率(2.8%)の約3倍になります。乗用車保有の減少率が世帯数の減少率を上回る理由は、年齢構成変化(高齢化に伴う運転者の減少など)と人口の都市中心部への集中が、自動車保有にはマイナスに働くためと考えられます。(野村総研 ニュースリリース)
15年後は世帯数自体が2.8%減少するものの、乗用車の保有台数はその3倍のペースで減少すると報告されています。
都道府県別データ
さらに、都道府県別に減少率と減少台数が大きい都道府県を5つずつ発表しています。
減少率が高い都道府県
- 秋田県 (-20.0%)
- 青森県 (-18.1%)
- 高知県 (-17.0%)
- 岩手県 (-16.2%)
- 鹿児島県 (-16.1%)
減少率が高い県は、主に地方です。地方で車が不要になるとは考えにくいので、車を保有しなくなることの影響より、世帯自体が減少することの影響が大きいと思います。
ここにリストされている県は地下鉄などの都市交通機関もありませんので、車が無いと生活できないことには変わりないでしょう。ですが、高齢化で運転自体ができない高齢者世帯が増加することも、乗用車保有台数減少の一因だと思います。
減少台数が多い都道府県
- 北海道 (30.4万台減)
- 千葉県 (16.5万台減)
- 埼玉県 (15.1万台減)
- 茨城県 (14.4万台減)
- 福岡県 (14.4万台減)
減少台数が多い県は、元々保有台数が多い北海道の他、人口が多い関東の県と福岡県となっています。
他に、保有台数が最大の愛知県では約6.9万台 (2.4%)の減少となるそうです。
47都道府県で唯一、沖縄だけは約1,300台 (0.4%)の増加が見込まれています。
なぜ減少するか
減少する9%の内訳は以下の3つだそうです。
- 世帯数の減少 (-2.8%)
- 年齢構成の変化 (-5.5%) :幼児の減少,後期高齢者の増加
- 都市中心部への人口集中 (-0.7%)
都市に移住したり、少子化だったり、車が無くても生活できる人が今以上に増えるのでしょうね。