ホンダがフィットシャトルを「シャトル」に変えた本当の理由
2015/07/03
5月15日にホンダ・シャトルが発売されました。コンパクトカーのフィットをベースに、延長してステーションワゴンにしたものです。先代まで「フィットシャトル」という名前でしたが、新型は単に「シャトル」という名前になりました。
車名から「フィット」が無くなった表面上の理由
先代までは、フィットをベースにしたモデルということから「フィットシャトル」というフィット系の一車種という扱いでしたが、新型は「シャトル」という別の車種名となりました。
系列車種という意味では、プリウス→プリウスα、キューブ→キューブキュービック、ゴルフ→ゴルフパサート(本国では単にパサート)など、車体を延長したり3列シートにした車種に「+α」の名前を付けることはよくあります。今回別の名前に分離した理由は何でしょうか?
当のホンダは、「ベースのフィットとはユーザー層が異なるから」という理由で分離したと言っている。
フィットとシャトルの差
本当にユーザー層が異なるか、フィットと比較してみましょう。
異なるのはほぼ全長だけ。ベース車と発展車なので当然ですね。車重も70kg差とあまり大きくありません。そのためか燃費もほぼ同等です。
シャトルの立ち位置
スペックを見る限り、シャトルの立ち位置はこうです。
- フィット1.3Lを検討 130万円~
- 1.5Lだと走りに余裕が出ますよ 173万円~
- はやりのハイブリッドいかがですか 169万円~
- 価格そのままで「シャトル」という車がありますよ
- 車内広々ですよ
- 1グレード上の車になりますよ
シャトルを分離した真意
フィットかシャトルかを迷う人にとって、コンパクトカー(つまり安い)イメージの強い「フィット」から「シャトル」という1段階上の車種になることはシャトルにする決め手になるかもしれません。ホンダにとっては装備等を含めると実質高くなるシャトルの方が売り上げ向上に寄与するので、「フィットの延長ではない」として売り込みたいのでしょう。