新車にもデメリット!? 新車/中古車のメリット&デメリットを解説
2016/10/19
やっぱり新車が一番なのでしょうか? 新車を買うメリット・デメリットを解説します。
上の画像の4台、同じ予算で買えてしまうんですよ!(詳しくは後述)
目次
理想は新車
どんなものでも新しいにこしたことはありません。(ビンテージジーンズなんて例もありますが…)クルマだって新しいものが一番です。
同じ乗り物でも、中古の自転車は大きな市場にはなっていませんよね。でも中古車市場はとても大きいです。広い道を走っているとあちこちに中古車屋やクルマ買取の看板を見かけますよね。なぜか。それは高いから、壊れないから、嗜好が人それぞれだからです。
ですが、中古は中古です。劣化する部分を購入する人が気にするかは別ですが、必ず劣化します。価格を除けば新車を買うに越したことはありません。
新車は永久に新車
自分で新車を買えば、その車は新車ですね。正真正銘自分だけの車です。
半年も経てば新車気分は無くなってくるでしょうが、自分にとって中古車にはなりませんよね。1年経っても3年経っても「新車で買った車」のまま。中古車は何年経っても「中古で買った車」です。人によってはこの違いは結構大きいかもしれません。
自己満足も大事
中古車だと、「いい車乗ってるねー!高かったでしょ?」に対して(実際にどう答えるかは別として)「中古で買ったから……」という思いがずっと残ると思います。新車であればそんな雑念を抱く必要もなく堂々としていられます。
尤も新車で買ったか中古車で買ったかを気にするのは買った本人だけで、周りの人にとっては大概どうでもいいことです。でも車に限らず、高級スーツも高級腕時計も立派な家も(実用性が無いとは言いませんが)自己満足と自己顕示の要素が強いものであるのも事実です。他人がどう思うかではなく、自分がどう思うかもちゃんと重視しておかないと、(誰も中古なことを指摘しなくても)中古にしたことを後悔し続けることになるかもしれません。
プリウス&アクアばかり売れるのも自己顕示の側面が多分にあると思います↓
新車がデメリットになるパターン
では新車がデメリットになることなんてあるのでしょうか?
予算に余裕があるから迷うことなく新車ですか? ちゃんと検討しないと「中古だったらこっちに乗れたのに」なんてことになりかねませんよ。
新車は高い
まずは価格です。当然ですね。そんなこと誰だって知っています。中には絶版になって中古車市場が高騰するなんてこともありますが、それは例外です。基本的に新車は(中古車に比べて)高いです。
だからといって[中古車=安物]だと決めつけることはできません。中古車の方が安いと言うことは、同じ予算でより上位の車種や上級グレード、装備が充実した車を買える可能性があるということです。
例えば人気のトヨタ・アクアで考えてみましょう。現在の新車価格は、事実上の最低グレード「S」(さらに下のLはリアパワーウインドウすら付いていない)で188.7万円です。諸経費などの差は割愛するとして、同じ金額で買える中古車を見てみましょう。
車の売却は車検のタイミングになることが多いです。1回目の車検(新車購入から3年)で手放した車が含まれる[修復歴なし、3年落ち以内、4万キロ以内]という条件で探してみました。この条件だとアクアより車格を上げた、ドイツ車プレミアムCセグメントが射程に入ります。BMW・1シリーズはこの条件で全国に35台以上、アウディ・A3でも全国に11台が中古車市場にあるようです(記事執筆時現在)。今はネットを使って全国の中古車を検索できるので、少ない台数でも希望に合う中古車を見つけやすくなりましたね。全国に納車してくれる中古車屋も多いです。
別に輸入車にする気はない? ではアクアに近いところで、走りも内外装もぐっとグレードアップするプリウスで見てみましょう。さすがに発売から1年未満の新型モデルは難しいですが、先代モデルなら[修復歴なし、2年落ち以内、2万キロ以内]というまだまだ新しいものでも全国に200台以上あります。ステーションワゴン/ミニバンの「プリウスα」でも全国に12台あります。
ハイブリッドを搭載するために色々そぎ落としたアクアですが、「新車」を諦めるだけで同じ予算でももっと色んなタイプの車を選ぶことができるようになります。タイヤが4つなのは同じですが、走りや内外装の質感などのクオリティがまるで違うので、多くの人にとってはあえて中古にした方が満足度が高くなることと思います。
新車の方が値落ちが激しい
後々売却することを考えると、買値に対して売却額が下がりにくい傾向があります。
売る気なんてない? いやいや、乗るときはそのつもりでも、家族構成、収入、ケガ、違反、居住地域、駐車場、通勤距離、事故、故障、ガソリン価格、新型モデルなどなど売却する原因は色々あります。
極端な話、新車は1度でも人の手に渡ってしまえばその瞬間に中古車になります。乗った期間や距離が短くても、中古車である以上売却額は新車価格から大幅に下落します。一方中古車であれば元々中古ですから、距離や年数に応じて順次下落するだけです。売却額は車種・距離・年式でほぼ決まりますから、期間も短くほとんど乗らなければ買取・中古車販売業者の利益分だけの価格下落と言うことになります。
それに中古車の方が売却額の予想がしやすいです。新車、特に発売されたばかりのモデルの場合は、人気が無くて[すぐデザイン変更→旧モデルが買いたたかれる]なんてことがよくあります。中古車であればすでにある程度相場が見えているので、新車に比べれば数年後の売却額が予想しやすいです。
新車の納期は様々
次に納期です。これは国産車と輸入車で事情が異なります。
新車の納期はだいたい以下の通りです。
納車タイプ | 納期 | |
---|---|---|
国産車 | 見込み生産 | 1~2週間 |
注文してから生産 | 1ヶ月 | |
(見込み在庫) | 1~2週間 | |
輸入車 | 見込み在庫 | 1~2週間 |
受注生産 | 3~6ヶ月 |
自分が欲しい車種・グレード・色・装備がどこに該当するかで、納期の目安が分かると思います。そして見込み在庫以外は目安でしかないということです。製造業に関わったことがある方は分かるかと思いますが、生産がストップすること十分にありうる話なので、作っていないクルマの納期は正確には分かりません。
店頭で売っているクルマを買う新古車・中古車では、納車前整備や車検を含めてもどこでもおよそ1~2週間で納車されると思います。ほぼ確実に。
長期在庫車は新車と呼べるのか
見込み在庫車は納車が早そうですね。でもそれを選ぶのは本当に賢いでしょうか?
見込み在庫の場合は、生産からすでに数ヶ月以上経過しているような長期在庫の可能性もあります。長期在庫車は新車にしては大幅な値引きを引き出せる可能性がありますが、数ヶ月多くの場合雨ざらしで(言い方悪いですが)放置されたクルマが本当に「新車」と呼べるのかは少し疑問ですね。オイルも落ちてるでしょうし、程度の良い中古車の方が状態が良いかもしれません。
国産・輸入に関わらず、見込み在庫車を購入する場合は、クルマ自体の生産時期を尋ねた方がいいと思います。実際に車両自体が存在するので分かるはずです。ただしパッと見で本当に正しいのか確認する方法はありませんので、ディーラーの営業に適当な嘘をつかれないように注意してください。
まとめ
新車か中古車か。マジメに検討してみると結構悩ましいものです。
予算がいくらでもあるなら迷わず新車で良いのでしょうが、予算が100~1,000万円くらいだと新車・中古車のどちらにもメリット/デメリットがあると思います。特に車種を決めていなくて「200万円で4ドア5人乗り、そこそこ荷物が積めて大きすぎない車」みたいな条件だと、それこそ上から下まで該当車がいっくらでもありますからね。
じっくり悩んで後悔しない車選びをしてくださいね。