中古車はどこから買う? 販売店の種類とそれぞれのメリット・デメリット・リスク

     2016/10/19

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中古車販売店の種類を知って、自分にあったお店で中古車を買いましょう!

中古車を買う方法は8通り。それぞれのメリット/デメリットやリスクを知って、より安く安心な買い方をしましょう。

中古車販売店の種類

中古車を購入する方法は以下の8通りに分けることができます。普通は前半4つのどれかになると思いますが、訳あって後半4つの買い方を選ぶなら、十分な予習とリスクヘッジ(損失回避策)を講じておきましょう。

  • ディーラー系中古車販売店
  • 一般的な中古車販売店
  • 特定車種または特定輸入車メーカー専門の中古車販売店
  • 車買取業者の中古車直接販売
  • 整備・修理・板金工場の中古車販売
  • 中古車ブローカー(仲介業者)
  • オークションで直接購入
  • 友人・知り合いから直接購入

ではそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

ディーラー系中古車販売店

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ディーラー系中古車販売店とは、トヨタやホンダなどの自動車メーカーのディーラーが直接運営する中古車販売店です。元々はディーラーで新車を買ってもらったときの下取り車を売るために中古車販売業を始めたものが主ですが、規模の大きな中古車販売店では中古車業界オークションから仕入れて売るという通常の中古車販売ルートでの販売も行っています。

メリット

ディーラー販売という安心感があります。ディーラーはメーカーの看板を背負っているために、下手なことをしてメーカーからペナルティを受けるわけにはいきません。中古車販売でのトラブルが原因でメーカー全体のイメージダウンに繋がる可能性があり得るからです。保証体系も手厚く、低リスクに中古車を購入できます。

また、(買った店が閉店する可能性はあっても)ディーラーの中古車販売業自体を急に辞める可能性はかなり低い(無いとは言えませんが)ので、何か問題があっても対応してもらえるでしょう。

メーカー自身の車の品揃えは豊富です。他のメーカーの車も、多くはありませんが扱っています。

ちなみに私はディーラー系中古車販売店でそのメーカーの中古車を購入したことがあります。高年式ながらかなりの過走行だったので心配しましたが、ディーラー系販売でワンオーナーの割に安価だったので購入しました。8年半ほぼトラブルフリーだったので当たりだったと思います。

デメリット

相場に比べて全体にやや高めです。安心や保証とのトレードオフでしょう。

価格以外のデメリットは特にありません。中古車を購入したことがなく、何を見ればいいか、何に注意すべきかが分からない場合でも、ディーラー系なら比較的安心して購入することができます。

一般的な中古車販売店

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街中で中古車をたくさん並べて販売している店が、一般的な中古車販売店です。数台の個人経営から数百台規模で陳列している大型店まであります。

店にもよりますが、メーカーや車種にはあまり偏りがありません。ですが最近は「軽自動車のみ」「新古車のみ」などと特定のジャンル(車種までは絞っていない)にまとめて差別化を図っている店もあります。

メリット

ディーラー系に比べるとやや安いです。その店があまり扱っていないタイプの車種を仕入れた(中古車購入の客からジャンル外の車を下取りした)場合には、相場に比べて安値となっている掘り出し物になることがありますので、探し甲斐があります。また、値引きや購入時のパーツの取り付けなどにも柔軟に対応してくれるでしょう。

以前家族が中古車を購入したときは、「スタッドレスが欲しいから、もし余りが出たら連絡をほしい」なんて無茶なことを言っておいたら、すでに支払いも済んで数ヶ月後にほぼ新品をタダでくれました。良心的な店だったのですが、そういう柔軟な対応をしてくれるのもメリットですね。

デメリット

保証体系は店によってまちまちなので、しっかり確認しないと揉めるかもしれません。あまりに安いところだと保証無しの場合もあるので要注意です。

納車前整備をよその整備工場に外注しているところもあるので、販売店が整備状態を把握していないことがあります。

ある程度中古車購入の知識を持っていないと、整備や保証で思わぬトラブルになってしまう可能性があります。特に規模の小さな店で買う場合には、詳しい友人を連れて行くなど慎重に購入を決めることをオススメします。

特定車種または特定輸入車メーカー専門の中古車販売店

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スポーツカーや高級セダン、ベンツ、大型アメ車など、特定の車種やメーカーばかりを扱うお店です。

欲しい車種が決まっている人は、その車種を2,3台扱っているだけの店をたくさん回るより、1店舗だけでたくさんの車を比べられるので便利です。特に希少車やマイナー車の場合ではほぼそういった車種専門店のみにしか無い場合もあります。

メリット

欲しい車種がはっきり決まっている場合には、1店舗で多数の中古車を比較できるのでとても便利です。

旧車やロータリーエンジン、空冷、古い輸入車など特殊な車の場合には、メンテナンスのノウハウが豊富なことは大きなメリットです。そういった店では中古車販売と整備業を両方やっていることも多いので、買った店でそのまま日々のメンテナンスをしてもらうことができます。

スポーツカーを扱う店では、ある程度チューンされた車も扱っていることがあるので、そういった車が欲しい場合には専門店が良いと思います。一般的な中古車販売店ではチューンされている部分に関しては保証対象外となっていることがほとんどですが、専門店の場合は社外パーツの知識も豊富な可能性が高く、保証に関しても相談次第である程度見てもらえる可能性があります。

価格はほぼ一般的な中古車販売店に準じます。その車種の相場について詳しいため、掘り出し物が見つかる可能性は低いです(つまり妥当な価格ばかり)。

デメリット

その車種以外買う気が無いなら仕方ありませんが、似た別の車種が意外と安くて自分にあっていたり、掘り出し物が見つかったりという可能性がほとんどなくなってしまいます。

車買取業者の中古車直接販売

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車買取を専門にしている買取業者が、買い取った車を自社で直接中古車販売するものです。おそらく最大手は上の写真のビッグモーターです。

[買取業者→オークション→中古車販売店]という流れで販売していたものを直接販売するので、中間マージンが減って安くなることを売りにしています。

メリット

ディーラー系より安い一般中古車販売店よりもさらに安いことが多いです。ただし買取を専門としているので相場から大きく外れるような掘り出し物が見つかる可能性はほぼありません。

買取業者ですから、前のオーナーがどういう使い方だったのかをある程度聞くことができます。ただ、もちろんすべてを信じてはいけません。

納車前整備はしっかりやってくれるので安心して大丈夫でしょう。保証もディーラー系ほどじゃないにしてもちゃんと付けてくれるところがほとんどです。

デメリット

大型チェーンタイプの店舗でない場合は、買取で入ってくる車が基本なので、その中から選ぶことになります。

整備・修理・板金工場の中古車販売

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町の整備工場や修理工場が、副業的に数台程度中古車を販売しているものです。

メリット

一般的な中古車販売店に比べて安くなっていることが多いです。故障車を自社で直して売るなどをしている場合もあります。自社で整備できるのでメンテナンスはしっかりしています。

デメリット

数台程度なので品揃えは良くありません。大手中古車検索サイトなどに登録されていないことも多いので、そもそも欲しい車を見つけることが難しいです。

保証も付いていないか、あっても範囲や期間が短いなどの場合が多いです。保証が受けられるにしてもその店のみ(チェーンでない)になるでしょうから、購入する場合はトラブル時の対応についてよく吟味しないといけません。

中古車ブローカー(仲介業者)

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ここまでは「仕入れた車を展示し、それを見て客が買う」というタイプでしたが、ブローカーを介す場合は「客が欲しい車を頼み、ブローカーが仕入れてそれを販売する」というタイプの販売方法をとっています。なので基本的に店舗がなく、車の展示を行っていません

メリット

欲しい車を探してもらうことになるので、マイナー車や要求が細かい場合(限定車のこの色が欲しい)にはうまく仕入れてくれる可能性があります。仕入れてそのまま販売するので価格はかなり安くなります。

デメリット

納車前整備や保証などは何もなく、現状渡しが基本なので、リスクが非常に高いです。車が来てすぐに故障してしまっても、何の対応もしてもらえないでしょう。中には仕入れ手数料などと言ってお金を取り、そのまま逃げてしまうなどのトラブルも起きています。

いくら価格が安く見えても、結局はお金の無駄になってしまうこともあるので、利用しない方が賢明です。

オークションで直接購入

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ヤフオクなどのネットオークションで車を購入するものです。昔は車を並べての(非Web)オークションもありましたが、今は圧倒的にネットオークションが主流です。

売っているのは中古車販売店だったり、ブローカーだったり、一般人が自分が乗っていた車を売ったりと様々です。

メリット

オークション形式なので、買おうとしているライバルがいなかったり少なければ、相場外の格安で購入できる可能性があります。

デメリット

整備や保証が何も無いことがほとんどなので、リスクが非常に高いです。特にネット上の情報だけで購入すると、写真に写っていないところにキズや汚れがあったり、タバコ臭がひどいなど予想外の問題が起きることもあります。

故障している車を騙し騙し乗っていた車が売られていたりもするので、買ってみたら修理が必要でむしろ高くつくなんてことも十分にあり得ます。

もし買うとしても少なくとも現車確認には必ず行ってください。

友人・知り合いから直接購入

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友人や知り合いから、乗っていた車を直接購入する場合です。

私は友人に自分の乗っていた車を譲渡したことがあります。相手は家族ぐるみの付き合いのある長年の友人で、二人とも該当の車に詳しくこちらの整備状態もよく知っている、お金のやり取りのない無償譲渡である、という特殊な条件下だったので譲渡しましたが、よっぽどでなければ友人と高額商品のやり取りはしない方が賢明です。

メリット

すべては信頼関係に基づいています。信頼できる人間で、整備をちゃんとやっているなど状況が分かっているのであれば、中間マージンゼロでの売買が可能です。よく知った相手が欲しい車を手放そうとしている場合、最も無駄なく良い車が手に入ります。中古車売買の中間マージンは十万円単位でかかるので、売る側にも買う側にもメリットがあります。

購入前の試乗や状態確認、受け渡し方法や時期、書類のやり取りなどが自由に調整できることも大きなメリットです。売りたくても売れない改造車やワケありでも、お互いが納得できれば売買できます。

デメリット

友人を失う可能性があります。買った車がすぐ故障してしまったり、金額や支払いで揉めたりといった問題が起きる可能性をはらんでいます。ゲームや服の売買程度ならいいですが、車だと数十万~数百万円と高額になることもあり、後々トラブルになる可能性があることに注意してください。

友人同士だとどうしても口約束になりがちですが、少なくとも金額、支払い方法・期日、故障時にどうするかは書面に残した方が良いでしょう。

名義変更や(必要なら)ナンバー変更、保険引き継ぎなどは自分達でやらなければいけないので、どちらかにその知識がないと大変です。名義変更とナンバー変更はディーラーで代行してくれますが、もちろんお金を取られます(私が聞いたときは合わせて約3万円でした)。

まとめ

色んな買い方、それぞれに様々なメリット&デメリットがあることが分かったと思います。

自分にあった買い方を選んで、損や後悔の無いようにしてくださいね!

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