トヨタの新商標「S-FR」をスープラ後継と思うのは早とちり
2015/10/09
トヨタがアメリカで「S-FR」という商標を登録したことが分かりました。これはスープラの後継車なのでしょうか?
※ 10/9追記。スープラではなく、むしろ86の弟分となるスポーツカーのコンセプトカーの名称でした。
トヨタ・スープラ
スープラはトヨタが2002年まで販売していたスポーツカーです。最終となる4代目(通称80スープラ)では、直列6気筒3,000ccを搭載し、ターボとなる上級グレードでは自主規制上限の280馬力を出力する高性能FRスポーツカーでした。さらに日本の乗用車として初めて6速MTを搭載するなど意欲的な車種でもありました。
トヨタ・FT-1
トヨタは2014年にコンセプトカーとして「FT-1」を発表しています。かなりアグレッシブなデザインでコンセプトカー然とはしていますが、トヨタが高性能スポーツカー(86より上)を販売する意欲の表れでもあり、スープラの後継になると目されています。
トヨタ「S-FR」はスープラの後継なのか
今回「自動車および構造部品の名称」として商標「S-FR」を登録しました。FRを主張しており、「レクサス・IS-F」などと似た表記であること、「SUPRA」を連想させる表記などから、前述のスープラ後継車の名前ではないかと噂されています。
一方で、トヨタ・86のアメリカでの販売名はよく似た「FR-S」です。同じトヨタが「S-FR」なんて名前の車を出したら紛らわしくて仕方ありません。
私は単に「FR-S」(日本名86)の名称を保護するために「S-FR」を取ったように思えます。商標保護で存在しない商品名を登録したものとして、
- ポルシェは911の開発時、開発コードだった「901」を車名にしようとしたが、プジョーが2桁目が0の3桁の数字を商標登録していたため、仕方なく「911」に変更した。
- カシオはG-SHOCKのブランドを守るため、A-SHOCKからZ-SHOCKまでの26個の商標をすべて持っている。
といった有名な例があります。今回の「S-FR」も単に商標保護の一環で、スープラ後継と判断するのは時期尚早かな、と思いますね。
※ 10/9追記。スープラや商標保護ではなく、むしろ86の弟分となるスポーツカーのコンセプトカーの名称でした。