トヨタが小型スポーツ「S-FR」を発表！デザインは4人乗りにしては頑張った
トヨタが東京モーターショー2015にコンパクトスポーツのコンセプトカー「S-FR」を初公開すると発表しました。
すでに大量の画像が公開されているので、デザインをレビューしてみましょう！
※ S-FRのスペックについて詳しくは別記事で解説しています↓
スペック
発表されているスペックは一部のみです。スペックについて詳しくは別記事で書いています。
| 車名 | トヨタ・S-FR |
|---|---|
| 全長 | 3,990 mm |
| 全幅 | 1,695 mm |
| 全高 | 1,320 mm |
| ホイールベース | 2,480 mm |
| 乗車定員 | 4 名 |
全長・全幅は国産コンパクトカー（フィット，ヴィッツ，デミオなど）と同じですね。特筆すべきは4人乗りであることです。このサイズのスポーツカーでは（リアシートを小さくしたとしても）4人乗りにするのはなかなか難しいので、どう解決したのかが気になります。
ボディライン
歩行者の衝突安全性の要求からか、どうしてもボンネットが高く見えてしまいますね。短い全長のクーペに4人を乗せるということもあって、全高はやや高め（後述）となっています。
トヨタ・86
マツダ・ロードスター（4代目；左右反転）
フロントマスク
真正面から見たデザインはあまりスポーツカーらしくありません。まるでチワワが怒っているかのような微妙に目つきの悪い感じは何なんでしょうか？ 小さい車なら小さい車なりの美しいデザインがあるはず（初代コペンなど）ですが、なんでこういう無理に気張ったデザインにするんでしょう。コンセプトカーなんだからもっと美しくしましょうよ。
デザインバランス的にも、フロントガラス以下がかなり大きく見えてしまって、普通のコンパクトカーのようになってしまっています。
スポーツカーなのに、実用ミニバンのシエンタとバランスが大して変わりません。
トヨタ・86
マツダ・ロードスター
リアデザイン
短い全長に4人を詰め込んだ結果がこのお尻なワケですね。さすがにちょっと不格好です。テールランプはなかなか良いデザインなんですが、後端がミッドシップでもないのにかなり高い位置にありますし、バンパーのもっこり具合がどうにも気になります。
でも後ろから見るとちゃんとクーペなスタイルになっているのは嬉しいですね。排気管は右側1本出しで、バンパー埋め込みです。コンセプトカーなので別にいいですが、市販車では独立パイプにして欲しいですね。「カスタマイズを楽しめる」というくらいですから、マフラー交換くらい気軽にできるようにして欲しいです。トヨタもそれくらい認識しているでしょうが。
インテリア
色はともかく、デザインはなかなか悪くないですね。水平基調のインパネはなかなかカッコ良いですし、質感も高そうで安っぽさを感じません。
スポーツカーとしてはもうちょっと囲まれ感が欲しい気がしますが、4人乗りで安価なのを想定しているでしょうからまぁこんなもんでしょう。
でも気になる点が3つあります。
- シフトノブのストローク長すぎ。ハッチバックやラリーカーならまだしも、小型クーペとは思えません。自社製を乗せられないロータス・エリーゼじゃないんだからそこはこだわろうよ。
- ステアリング＆メーターの位置が高すぎ。ハッチバックらラリー（以下略）。スポーツカーならやっぱり低く沈み込むシートを期待してしまいます。
- メーターしっかりしろ。まぁコンセプトカーなので深くは追及しません。
一番気になるリアシートがほとんど映っていません。でも一般的な2+2（普通のフロントシート＋狭いリアシート）のクラスの居住性はありそうです。さすがにルーフラインは低いので頭上は狭いか頭が当たるでしょうが。
トヨタ・86のリアシート
残念なのはサイドブレーキ。最悪です。あまりにも安っぽすぎます。さすがにこれで市販はないでしょうが、むしろコンセプトカーでこだわらずにいつこだわるんだ！って感じですね。
まとめ と トヨタの主張
トヨタはデザインについてこう発表しています。
- Design
- ロングノーズとワイドスタンスはスポーツカーとしての骨格を追求。愛着のわく丸みを帯びたスタイルは親しみやすさを表現。シンプル＆モダンに仕上げられたインテリアと合わせて「親しみやすいシンプルさ」と「走りの予感」を両立したデザインを創出
この短い全長の4人乗りなのに、ちゃんとロングノーズにできているのは素晴らしいと思います。細々した造形に頼らないシンプルなデザインも良いと思います。
一方で顔とお尻には改良の余地がありますね。丸みを帯びるのはかわいさに繋がりますが、うまく描かないと安っぽくもなってしまいます。
（いや、実はもっと良いデザインができるけど、そっちは市販車で使うからカモフラージュのためにデチューンしたデザインをコンセプトカーに使ったという考え方もできなくはないか）
S-FRのスペックは別記事で詳しく解説しています↓