マツダがコンセプトSUV「越KOERU」を公開!ポルシェ・カイエンのライバルになるか
2015/09/15
魂動デザインで絶好調のマツダが、新型コンセプトカー「越 [KOERU]」を9月に開催されるフランクフルトモーターショーで公開することを発表しました。フランクフルトモーターショーではスズキの新型コンパクト「バレーノ」や日産の新型コンパクト「Q30」も公開されることが発表されています。
今回公開されたティーザーイラストからは何が読み取れるでしょうか?
※ 9/15追記。写真が公開されました。
発表された内容
スポーティで洗練されたスタイリングおよび走りをもつクロスオーバーコンセプト『マツダ越KOERU』を世界初公開します。
「既存の概念や枠組みを越える」ことを目指した『マツダ越KOERU』は、成長を続けるクロスオーバーSUV市場に向けたマツダの新たな挑戦です。デザインテーマ「魂動(こどう)」をベースに、野生動物のような力強い生命感のある造形を追求するとともに、研ぎ澄まされた品格の表現にも注力し、デザイン表現の進化を図っています。また、最新の「SKYACTIV TECHNOLOGY」を採用することにより、走る歓びと優れた環境性能を高次元で両立しています。
基本的にはこれまでの魂動デザインの範疇の内容ですね。「野生動物のような力強い生命感」「SKYACTIV」「走る歓び」というマツダとSKYACTIV&魂動デザインを象徴する言葉が並んでいます。
「越 KOERU」のデザイン
公開されたティーザーイラストには、低いルーフに大型ホイール、印象的なフロントマスクというかなりスポーティなSUVが描かれています。
昨今のスカイアクティブデザインの流れに則っているものの、かなり挑戦的なデザインをしていますね。コンセプトカーとはいえ何らかの市販車両を想定しているのでしょう。
イラストを見てそっくりだなぁと思ったのが、最近発表されたばかりのSUV、ランボルギーニ・ウルスです。大きめの車体なのに思い切って低く落としたルーフ、切れ長のヘッドライトに切り詰めたリアオーバーハングと共通点がいくつもあります。発表のタイミング(ウルスの発表は2ヶ月前)的にどちらかがどちらかを参考にした可能性はないので、目指す方向性が共通しているのでしょう。
「越 KOERU」が示す方向性
現行の第一世代SKYACTIV+魂動のラインナップは、残り2車種「CX-9」「プレマシー」で完結するでしょう。(参考:新型CX-9のスパイショット!日本投入が確実な大型SUVの魂動デザインは?)したがって、「越」は第二世代SKYACTIVで発表される新型車を想定しているのだと思います。
このコンセプトカーから考えられるのは、ハイパフォーマンスSUVへの意欲です。
世界的にSUV市場が活況なのは既定路線で、マツダの大型SUV「CX-9」が日本に投入されそうなこと以外にも、フィアットがSUV「500X」を日本に投入したり、フォルクスワーゲン・ゴルフ オールトラックやアルファロメオの新型SUVなどSUVの話題で持ちきりです。
ハイパフォーマンスな大型SUVという括りでも、ポルシェ・カイエン&フォルクスワーゲン・トゥアレグが市場を開拓し、BMW・X5/X6、メルセデスベンツ・GLクラス、ランドローバー・レンジローバースポーツ、そしてランボルギーニ・ウルスなどなど。
CX-3/5が好調のマツダとしては、ハイパフォーマンスSUV市場に参入したいのではないでしょうか? あの低いルーフラインと挑戦的なデザインには高性能なパワートレインが似合います。
CX-9ベースに大排気量ディーゼル
決して大きな自動車メーカーではないマツダが、大きな販売台数を見込めない市場に新規車種を投入するのは難しいでしょう。
すると考えられるのは、大型SUV「CX-9」をベースに大排気量ディーゼル(もしくはHCCI燃焼のガソリンエンジン)を搭載したスポーツモデルの投入です。プラットフォームを世界戦略車と共用すればコストは抑えられるでしょうし、ハイパフォーマンスモデルの存在はブランドイメージの向上にも寄与すると思います。
RX-7(RX-9)の復活にも期待がかかりますが、現在のSUV人気に乗るならマツダのクリーンディーゼルのイメージリーダーになり得る大型スポーツSUVという可能性もあるでしょうね。