アウディA3試乗レビュー!ドイツプレミアムCセグのデザインは?

   

A3-s

アウディ・A3に試乗してきました。ドイツ・プレミアムブランドの造るCセグメントハッチバックはどうなのでしょうか? 総合的な完成度が高くて感動しましたよ。

アウディ・A3ってどんな車?

アウディ・A3はアウディのCセグメントハッチバック&セダンです。

Cセグメントにはフォルクスワーゲン・ゴルフやBMW・1シリーズ、ボルボ・V40など欧州のコンパクトハッチバックがせめぎ合う激戦区です。日本ではマツダ・アクセラやスバル・インプレッサが属し、最近ではインフィニティ(日産)・Q30スズキ・バレーノが間もなく発表されます。

現行A3は2012年発売の3代目です。日本では2013年発売(セダンは2014年)です。本国ではハッチバックに3ドア版も用意されていますが、日本では5ドア版のみの販売です。日本では2/3ドアの需要が低いのでこれは当然の流れでしょう。

エンジンは1.4Lガソリンターボをメインに、シリンダーオンデマンド(気筒休止システム)を搭載してやや出力を向上させた1.4Lターボも用意され、どちらも前輪駆動と組み合わされます。上位グレードには1.8Lガソリンターボにアウディお得意のクアトロシステム(4WD)が組み合わされ、ベースの1.4Lターボより100万円以上高くなっています。

1.4 TFSI 1.4TFSI
シリンダーオンデマンド
1.8 TFSI クアトロ
駆動方式 FF 4WD
排気量 1.394cc ターボ 1.798cc ターボ
最高出力 122 PS / 5,000-6,000 rpm 140 PS / 4,500-6,000 rpm 180 PS / 4,500-6,200 rpm
最大トルク 20.4 kgm / 1,400-4,000 rpm 25.5 kgm / 1,500-3,500 rpm 28.6 kgm / 1,350-4,500 rpm
価格
スポーツバック
303 万円~ 356 万円~ 429 万円~
価格
セダン
 321 万円~ 374 万円~ 447 万円~

エクステリアデザイン

すでに登場から7年が経過しているDセグメントのA4(すでに本国では新型が発表済み)に比べると、よりモダンで洗練されたデザインになっていました。特にインテリアはドイツ車にしてはかなりカッコ良かったですよ。

A3-s

A3スポーツバック

Cセグメントという実用車のサイズでありながら、堂々としたなかなかのデザインになっています。でも単に見た目の美しさだけで言えばセダンの方が美しいですね。同一グレードではセダンの方が20万円程度高く設定されています。

A3-sedan-s

A3セダン

セダンが一定の地位を築いているヨーロッパや、高級車の象徴であるセダン型が好まれる発展途上国(とくに中国)ではセダンが売れますが、実用主義の日本ではCセグメントまでは圧倒的にハッチバック型が主流です。サイズは結構差が付けられていて、全長・全幅はセダンが大きく、全高はスポーツバックの方が高いです。

A3-rear

A3スポーツバック

スポーツバックのリアはややボテッとした印象を受けてしまいます。リアバンパーが大柄な上にデザインが入っていないので重たさが出てしまっているんですよね。

A3-sedan-rear

A3セダン

日本ではモデルチェンジ前のA4に比べると新しいデザインが取り込まれています。特にテールランプ周りはよりスタイリッシュになっていますね。

他社Cセグメントと比較

A3は美しいデザインなんですが、間違ってもアルファロメオ・ジュリエッタ(イタリア)やシトロエン・DS4(フランス)、ボルボ・V40(スウェーデン)なんかと戦わせてはいけません。「デザイン」というものに対する気合いの入れ方が違います。

Csegment-design-s

 

堅実で美しいデザインなんですが、極論を言えばです。VWゴルフほどではありませんが、かなり地味です。同じドイツでもBMW・1シリーズやメルセデスベンツ・Aクラスのような気迫もありません。

アウディ全体がそうですが、目立ちたくない人が乗る高級車ですね。決してダサくはありませんが、派手さはほぼ無いのでそのつもりで。

インテリアデザイン

A3-interior-2-s

十分に高級感があります。フォルクスワーゲン・ゴルフのどうしようもない地味さ(高級感はあるけどね)から見ればかなりイイです。

フォルクスワーゲン・ゴルフ

フォルクスワーゲン・ゴルフ

円形のエアコンルーバーは立体感があって、写真で見る以上に目立ちます。ジェット機のタービンをイメージしたということが、その情報を知らなくても伝わってきました。中央のエアコン操作部はシンプルでスッキリしています。BMWなんかは結構ごちゃっとしているので好印象。A4ほどではありませんが質感も上々でした。これなら十二分にプレミアムを感じられます。

中央部が円形のステアリングは、他にも円形が多用されていることも相まってぴったりフィットしています。気持ち悪いくらいに円形デザインを押しつけてくるMINIよりこれくらいの方がちょうどいいですね。

シート

フロントシートはホールド感こそあまり良くありませんが、着座感はかなりイイです。ほどよい固さがあって疲れなさそうですね。スポーツ走行すると結構厳しかったですが、A3でそんなことする人はそうそういないので問題無いんでしょうね。そういう人はBMWとかアルファロメオに行くべきです。高速道路なんかを長時間乗っても疲れにくそうでしたね。

リアシートはCセグメントとして通常レベル。A1と違って大人が普通に乗っていられるレベルですが、当然フロントシートよりは質感や広さが劣ります。リアシートもフロントシート並みのクオリティを求めるならDセグメント以上が必要ですね。

まとめ

エクステリアはやや地味ではありますが、プレミアムコンパクトとしてデザインの完成度はかなり高いです。特にインテリアはデザイン・質感共にCセグメントトップクラスで、(オシャレさはありませんが)オーナーを十分満足させてくれるでしょう。

 - 試乗記
 - , , , ,