ポルシェがコンセプトEVサルーン「ミッションE」発表!デザインもスペックも最先端
2015/09/16
ポルシェがコンセプトカー「ミッションE」を発表しました。4シーターのEVサルーンで、噂されていた「パジュン」、つまりパナメーラ ジュニアというわけです。
新型911も発表されたので合わせてご覧ください。
ポルシェ・ミッションEという車
ポルシェはフランクフルトモーターショーのプレビューイベントで、コンセプトカー「ミッションE」を初公開しました。ポルシェは現在でもプラグインハイブリッド車をすでに販売していますが、4ドアEVは今回が初披露となりました。
7月に「パジュン」という名の4ドアサルーンが用意され、パナメーラジュニアの立ち位置になるという噂がありましたが、この「ミッションE」がパジュンだったようです。
噂ではEV版もあるかもという程度でしたが、実際にはEVのみがコンセプトカーとして出品されましたね。
気になるデザインやスペックを見ていきましょう!
エクステリアデザイン
フロントマスクは今までのポルシェとは随分異なるデザインです。ボンネットの形状こそ現行の911やボクスターに共通する感じがしますが、ヘッドライトやバンパー形状はかなり異なり、未来的なスタイルになっています。
4ドアサルーンでありながら、ルーフラインは完全にクーペスタイルです。後方になだらかに下りていくラインはいかにも「ポルシェらしい」といった佇まいですね。
テールランプ(と呼べるかも怪しい)周りのデザインは911との強い繋がりを感じさせます。
高さは1,300mmで、現行911の1,303mmとほぼ同一です。現行サルーンの「パナメーラ」が1,418mmあるので、それとの対比なんでしょうね。
まさかの観音開き
ミッションEはまさかの観音開き式の4ドアです。
スポーツカーで観音開きといえば、誰もがマツダのロータリースポーツカー「RX-8」を思い出すことでしょう。
スポーツカーでありながらフルサイズの4シーターを用意したのは画期的でしたが、残念ながら後継車が造られることなく2012年に生産を終了しました。SKYACTIV-2でのロータリーの復活を期待したいですね。
観音開きのメリットは、重く長い2ドアに勝る利便性と、リアドアを小さくできることによるデザイン上の利点です。一方デメリットは、狭い場所での乗降性が劣ることや、センターピラーがなく大きい開口部ができることによる剛性低下です。RX-8の場合は剛性低下を避けるために、リアドア自体がセンターピラーの役割を担うという新技術が投入されました。
インテリアデザイン
先進的でスタイリッシュなインテリアデザインですね。ポルシェらしく十分に高級感を感じられます。
コンセプトカーらしいのが、すべての表示がデジタルで、パワーオン(EVなのでエンジンスタートじゃないんですよね)と共にすべての表示が起動します。
センターコンソールには大型のタッチパネルディスプレイが備えられ、音楽やエアコン、走行モード、目的地などが設定できるようです。
すべての表示ですからメーターももちろんデジタル(疑似アナログ含む)です。
直感的に分かりやすいかどうかは微妙ですが、速度や航続距離、時計などが統一されたデザインで表示されます。
走行性能
ポルシェですから走行性能も抜群です。
モーターの最大出力は600hp(馬力)以上で、4輪が駆動されます。0-100km/h加速は3.5秒以下、0-200km/h加速でも12秒以下というとてつもない加速性能です。ちなみに現行の911カレラの0-100km/h加速は4.4秒(SPORT PLUSで4.2秒)です。
バッテリー
バッテリーにはリチウムイオンが使われています。最大航続距離は500km以上と、富裕層に売れているEV「テスラ・モデルS」の502kmに匹敵します。
さらに、最大容量の80%ならわずか15分で充電できるそうです。一般にリチウムイオン電池は満タン付近の充電に時間がかかりますが、それでも15分はかなり早いです。もちろん専用の充電設備が必要なのでしょうが、15分ならちょっとした休憩でも十分に充電できますよね。普通のガソリン給油でも5分程度はかかるでしょうから、EVのデメリットがかなり克服されそうです。
まとめ
さすがにエクステリアデザインはコンセプトカーだなぁと感じるものですが、ポルシェの将来を見る上では面白い物を出してきたなぁと思います。
4ドアサルーンとしては、911を延べ棒で引き延ばしたようなパナメーラよりかなり美しくデザインされていますし、EVとしてもポルシェ(というかフォルクスワーゲングループ)の技術力を誇示した内容ですね。
ポルシェはスポーツカーの視点からEVに力を入れていくのでしょうね。