古着が燃料のデロリアン完成!スゴいけど映画とはちょっと違うよ?
タイムマシンに改造された車「デロリアン」で過去へ未来へタイムスリップする映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。映画内で描かれた「未来」がやって来る今年、レクサスがホバーボードを作ったりしていますが、今度は映画内のようにゴミを燃料にしたデロリアンが登場しました。
でも映画とは目的がちょっと違いますよ……?
バック・トゥ・ザ・フューチャーで描かれた未来
バック・トゥ・ザ・フューチャー2で描かれた「未来」は2015年10月21日。もうすぐ現実にその「未来」がやってきます。
未来が具体的に描かれたのは1989年公開の「バック・トゥ・ザ・フューチャー パート2」。今から26年前です。当時の2015年像では、車が空を飛んでいます。
ちなみに空は飛んでも自動運転は実用化されていませんでした。「未来」のタクシーも人間が運転していました。現実には空を飛ぶより先に自動運転が実用化されそうですね。
当時の「未来の車」はこんな形。
リアはなんだか「アルファロメオ・8Cコンペティツィオーネ」のようですね。「カムテール」と呼ばれるスパッと切ったようなデザインは1960年代からありますが。
ゴミを燃料に!?
今回発表されたデロリアンは着なくなった古着を燃料に走るというものです。企画したのは、リサイクル会社「日本環境設計」と「NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン」。
まず日本環境設計の工場で綿繊維を糖化・発酵させてバイオエタノールを作り、それを燃料にデロリアンを走らせます。
元ネタは目的が違う
元ネタはバック・トゥ・ザ・フューチャー パート1の終盤、30年前から無事現在に戻った主人公「マーティ」の元に、博士「ドク」が未来から慌てて戻ってくるシーン。
マーティを未来に連れて行こうとするドクはゴミ箱を漁り始めます。
バナナの皮や空き缶を手にしたドクは「MR. FUSION」と書かれた発電機に入れます。
この発電機、生ゴミを原子レベルにまで分解し、核融合反応を起こして発電します。2015年には一般家庭レベルに普及しているそうな。
発電の目的は?
でも発電の目的は「走ること」ではありません。パート1でわざわざ雷に打たれたのは、タイムスリップにプルトニウムの核分裂反応を使っていたから。タイムスリップに必要な莫大な電力(架空の単位を使って1.21ジゴワットと説明されている)を雷で得ようとしたからです。
2015年で改造を受けたデロリアンは、プルトニウムではなく生ゴミでタイムスリップの電力を得られるようになりました。でも「走るための燃料」は相変わらずガソリンのままです。
タイムスリップには生ゴミ、走るのにはガソリン。両方必要なんです。ちなみにパート3ではガソリンを失い「走るために」蒸気機関車に押してもらいます。
今回発表されたデロリアンは「走るために」古着を使っています。技術的にはスゴいことなんですが、バック・トゥ・ザ・フューチャー ファンとしてはちょっと違うじゃないかという気もしてしまいます。
まとめ
過去の映画で具体性を持って描かれた「未来」がやってくる今年、他にもいろんな「未来の技術」が見られるといいですね!
レクサスが本気で再現した「未来のスケボー」もご覧ください → レクサスがホバーボードを発表!バックトゥザフューチャーの描いた未来がやってきた!?